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真冬の空、散る花火
想像ブルース 流れる朝
開いた瞳に飛び込む
言葉と心の歪みを
閉ざしたアパートで
光のダンス カーテンの陽
揺らいだ心が溶け出す
世界と個室の距離を
繋いだ導線で
張った氷の上に映る
宝石の光
掠れる言葉は届いて
響く声
何がいけないんだ 言え
分かるわけないじゃないか
子猫さえ鳴けないような
白い時代が降るなら
咲けよ
のぼせた空気の層
ずれていく視界の
隅でそっと寄り添う
季節外れの夢のミサイルを
何がいけないんだ 言え
分かりたいだけじゃないか
君だって泣きたいような
白い時代が降るなら
何がいけないんだ 言え
分かるわけないじゃないか
子猫さえ鳴けないような
白い時代が降るなら
咲けよ