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冬の陽
早朝の小学生
道行く猫を撫でている
張る空気をふわりと舞う太陽
通学と二番線
君が来るのを待ってみる
冷えるベンチをそっと融く太陽
ふわり舞う ふわり舞う
冬の陽の破片
透き通る空気の向こう
ぼんやり君が過ぎ去っていく
走ってみたら残り香
耳の痛みと陽の光
ふわり舞う ふわり舞う
冬の陽の破片
そっと消える そっと照らす
誰かの歩いた道
透き通る空気の向こう
ぼんやり君が過ぎ去っていく
走ってみたら残り香
耳の痛みと陽の光
視界の隅 窓の向こう
ずっとどこかで待っていて
心の音 鐘のように
透明な光と交うよ