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悪魔と神の子  作者: Leone
第三章 記憶編
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第64話 提案

 マシューとミラはこの町にあるホテルに泊まることになった。

 そのホテルは、外の町とはあまり変わらない普通のホテルだった。

 とりあえず、食事をしながらマシューとミラの会議が開かれた。

「まったく……。どうするつもりか知らないけど、何であんなことになったの?」

「こっちが聞きたいよ。何か知らねえけど、急に喧嘩売ってくるんだよ」

 アリスとのことだ。

 マシューがレベル6のため、アリスは気に入らないらしかった。たったそれだけの理由で、これまでマシューに喧嘩を売っていたのだ。

「ま、お前のことだしな。何とかしてうまく治めないとな。そして、追加で悪魔のことも調査する必要がある」

「……わかってるよ。それに、記憶の石に繋がるかもしれないし……」

「まあな……。最初の記憶の石は、実際奴が持ってきたわけだし」

 奴というのは、地の王こと、テラールのことだ。彼は、一つ目の記憶の石を渡し、さらにその情報まで提供した張本人。

 つまり、悪魔である彼が関係しているということは、他の悪魔にも関係している可能性がある、ということだ。

 ただし、その記憶の石自体の在処は全くわかっていないのだが。

「悩んでいても仕方がないのかもしれないな。なら、早速実行に移る方がいいのかもしれない」

「実行って?」

「悪魔探しさ」

「一体、悪魔をどうやって探すって言うんだ? 悪魔は人間に化けているんだろ? だったら、探すのは不可能じゃ……」

 そう。悪魔は基本、その正体を隠すため人間に化けているのだ。

「確かにな。だが、それじゃあ一体どうやって奴らを倒すというのだ?」

「……」

 マシューは答えられなかった。

「もし、人を殺す為に一時的に正体を明かしたとしよう。そして、その時に仕留める。だが、それではだれかを生贄にしなければならない。私としては、それは避けたい」

 もっともだった。

 そのやり方では、必ず死人が出る。それは、誰かの家族であったり、恋人であったりするかもしれないのに。

 そしてもちろん、マシューもそのやり方には、賛成できなかった。

「そこでだ」

 ミラがある作戦を提案する。

「生贄を私にしたらどうだ?」

 それはとても単純で、そして、非常に困った作戦だった。

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