第6話 激闘!! マシューVS謎の魔将
俺はディオスとルシファー、ロドスとともに魔龍組のところへ行き、到着した。
「ようこそ、魔龍組へ」
「言っとくが、俺はあんたらの手下にはならないぞ」
「我々もだ」
???「もちろんだ。だからこそ、あんたたちを選んだ」
「その龍はだれだ?ディオス」
「この方は、我々の長、サラム・ディストロです」
「とりあえずよろしくな、サラムさんよ」
「こちらこそ」
「すぐに魔将を討ちに行くのか?」
「ああ、もう準備は整えておるんで、今すぐに行けるぞ」
「じゃあ、魔将退治に出発か」
再びディオスの背中に乗り、魔将のもとへ行った。
「でけえ城だな」
俺は言った。
「まずは、門番から片付けるか」
サラムが言った。
「それが得策だな」
俺は二人門番がいるから、右の方を、サラムは左の方の門番に襲いかかった。
俺の方は難なく片付いた。しかし、サラムは相手に気付かれて少し手間取った。
「よし、どんどんこい」
俺は自信がわいた。
「その調子がどこまでもつか楽しみだ」
「サラム、お前どっちの味方だよ」
「私は普通闘いは恐ろしいものだと思うがな」
「ちっ、血の気が多くてすいませんでした!!」
サラムは笑って、俺も笑ってしまった。
こうして順調に敵を片付けていった。
???「ようやくここまで来たか、少し思ったよりも時間がかかったみたいだが、まあ褒めてやるとするか」
「あんたが魔将さんかい?」
「いかにも、だが、君はバカだ。君がここに来たということは私の能力は知らないのだろう?」
確かに俺は、こいつの能力を知らない。だからといって、俺に勝ち目が全くないわけではないので、俺は強気でこう言った。
「ああ、知らないさ。でもな、俺はあんたを絶対に倒す!」
「なぜだ? この私を倒す理由などお前には欠片もないはずだ」
言われてみればそうだった。俺はこいつを倒す理由などない。かといって、こいつを好きにさせとくと危ないだろうし、魔龍組にもなんて言ったらいいかわからない。
「それでも俺はあんたを倒す」
「ふんっ、小僧が図に乗ってると痛い目に遭うぞ!」
俺は正直本気で闘うか迷っていた。そこで、ルシファーがこう言った。
「相手の能力がわからない以上は我々に任せてください」
「そうか……わかった」
ルシファーが魔将にまずは一人で挑んだ。
「マシュー様の手下のルシファーだ」
「そういえば、私はまだ名乗っていなかったな。我が名はアルマだ」
ルシファーとアルマが剣を交えた時、俺の中の炎が勝手に燃え上がった。
「なにっ!!」
「我が能力は火を操ること。貴様はすでに私の駒だ」
「貴様ぁ!! ぐっ……」
「マシュー様!」
「おい、ルシファー。早くそいつを倒すぞ」
「ロドス……わかった」
ルシファーは悪魔の姿に戻り、ロドスは手のひらの上に青い光の球を作りアルマに向かって発射した。
だが、当たっても殆ど無傷だった。
「小賢しい真似を。まあ、貴様らの主は我が手に落ちたも同然。貴様らに勝ち目はない」
俺は奴に操られ、ルシファーとロドスに襲いかかった。そして、やはりルシファーとロドスは抵抗しようにもできずに俺に斬られた。
「マシュー……様……」
俺は自分のせいでこうなったと思い、アルマに対する怒りや憎悪といったものがふつふつと湧き上がってきた。
「許さねえぞ、貴様だけは!」
俺は奴を睨んだ。すると、不思議なことに奴の支配から逃れられた。
何でだろうと思ったその時、心の中で声がした。
(お前には炎の力だけあるわけではない。他にも氷などが扱える。相対する炎の力があるのにも関わらず……。だからこそお前の炎はその赤と氷の青の混ざった紫色の炎を放つのだ)
不思議には思ったが、今はその言葉を信じるしかなかった。
俺はアルマに斬りかかった。あまりのスピードに奴はついてこれずに、思いっきり俺の剣をくらった。その時だった。あの言葉の意味が目の前に現れた。奴の傷口が氷で覆われていた。
「そうか、なぜ完全に操れないのだと思ったが、お前は氷の力も持っていたのか」
「俺も今まで全然気付かなかった……」
「そうかい……。おい、小僧……一本……取られた……ぜ」
そう言い残すと奴は塵になって消えた。俺は闘いに勝ったのだ。