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悪魔と神の子  作者: Leone
第三章 記憶編
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第52話 記憶の石 一

 悪魔が去った後、ミラとこの石についてどうするかを相談していた。

「石を飲み込め、だなんて……。流石にそれは……」

「でも、本当だとしたらこれから先ずっと、記憶を取り戻せないことになる。一か八か、賭けてみるしかないのかな……」

「私は勧めない。でも、あなたがどうしてもというなら、止めないから……」

「……わかった。あいつの言葉、信じてやってみる」

 少年は、青い石を口の中に入れ、飲み込む。

 すると、少年の体が青く光ったのだ。そして、元に戻ると少年はこう言った。

「俺の名前はマシュー。……くそ、それ以外は何も思い出せない」

「でも、よかったじゃない。自分の名前を思い出せたみたいだし……。これから、その石を探していけばいいんじゃない?」

「……。でも、石がある場所が……」

「それなら、心配はいらないわ。あなたが、エクソシストになればね」

「え?」

「つまり、エクソシストになれば仲間が探すのを手伝ってくれると思うから……。たぶん、いやとは言わないと思う」

「エクソシスト……か……」

「そう焦らなくてもいいから。じっくり考えて、答えを聞かせてね」

「いや、俺、エクソシストになる。エクソシストになりたいんだ。そうすれば、この剣の扱いも知ることができるだろうし……」

「……わかったわ。じゃあ、これから組織のところへ行くから、ついてきて。とりあえず、仕事も終わったし、ね」

「有難うございます!!」

「ふふっ」

 ミラは笑っていた。おそらくうれしかったのだろう。仲間が増えたことが……。そして……。

 組織へたどり着く。

 マシューは、一目見てこう思った。組織の建物が異常なほどに巨大である、と……。

「すげえ……」

「でしょ?」

 ミラはその巨大な建物の門の前に立つ。

「心の準備はいい?」

「いつでもどうぞ」

 だが、正直緊張していたマシュー。

「ミラです。ただ今戻りました」

 すると、門の上の方にカメラがあることに気がつく。そして、そこから声がした。

「お帰り、ミラ。それで、そこの少年はどなたかな?」

「マシューという少年ですが、どうやら、特殊な力があるみたいでして……」

「ほう? 特殊な力か。久しいな、エクソシストになれる者を見るのは……」

「ですから、とりあえず中でそのことについて、話したいと……」

「わかった。今、開けてやる」

 すると、門が開いた。

「さて、エクソシストになりましょうか……」

「はい!!」

 開け放たれた門の中へ入るミラとマシュー。記憶なき悪魔の運命は、どうなってしまうのだろうか。

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