表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪魔と神の子  作者: Leone
第三章 記憶編
51/79

第51話 大地を司る悪魔

 ミラが三匹の悪魔を倒したとき、ベリウスという少年は安堵のため息をつく。だが、この町にはまだまだたくさんの悪魔が残っていた。

 ミラと少年は、大量の悪魔たちに囲まれる。そして、次から次へと悪魔が襲いかかって来たのだ。

「ベリウス!! 剣を抜け!! いざという時のために、闘えるようにしておくんだ!!」

 ミラは少年を守りながら、そう言った。

「わ、わかった」

 そのとき、少年の剣から紫の炎が燃え盛る。

「!!」

「な、何なんだ? これは」

「おもしろいじゃないか。エクソシストになれる奴に会えるなんて……。何年振りだろうか……」

「俺が、エクソシスト?」

 ミラはうなずく。

「ひょっとしたら、記憶があったころ、エクソシストだったのかもね……」

「じゃあ、俺も闘えるのか?」

「たぶん……。でも、今は無理せずに敵が来たときだけ、攻撃しなさい」

「わかった」

 少年の目は、怯えていた時とは違い、力強くなっていた。

 そのときだった。

「おめえら、少しおとなしくしてろ」

 黒い髪を長くのばし、尻尾のある男の悪魔。おそらく、こいつらのリーダーだ。

「おい、おめえ。俺のこと、あの空野郎に聞いてるか?」

 少年に指をさす。

「誰のことだ?」

「……どうやら、本当に記憶がねえらしいな。俺の名は、テラール。ちなみに」

「地の王か……」

「そうだ。よく勉強してるな、エクソシスト」

「地の……王?」

「大地を司る、悪魔の王様なんだ。あいつは……」

「それって……」

「ああ、相当まずいことになったな」

「案ずるな。今回は手は出さねえ。俺は別の用事があって来ただけだ」

「用事だと?」

「ああ。これだよ」

 テラールが青い石を少年の前に投げた。

「そいつは、おめえの記憶を取り戻すことができる、唯一のアイテムだ。だから、それを飲み込め」

「どういうことだ?」

「信じるか信じないかは、おめえ次第だ。後は好きにしろ」

 そう言って、テラールたち悪魔は悪魔の世界へ帰っていく。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ