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悪魔と神の子  作者: Leone
第二章 死者の世界
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第45話 弔い合戦

 最後の一人、ロットと闘うマシュー。

 だが、ロットはあのベリウスを意図も簡単に倒した男だ。マシューがたった一人で勝てるとは到底思えない。

 それでも、マシューはこの世界でいろいろ助けられたこともあるせいか、ベリウスだけはこの世界から抜けてほしいと思っていた。だから……。

「ロット、てめえだけは絶対許さねえ!! もう一回、死んでベリウスに謝れ!!」

「謝れ……だと? 忘れてんのか? てめえらは、俺の仲間を殺した。それを忘れたとは言わせねぞ!」

「ふざけんな!! そっちから仕掛けてきたんだろうが!!」

「……言い争っても無駄か……。なら、てめえもそこの野郎と一緒に葬るまで!!」

 マシューは鎌を今までにない速さで振り回す。だが、それをすべて銃で受け止めるなり、かわすなりしてロットはやり過ごす。

「ちっ……」

 そして、ロットは少し距離を取って、EMLを使用する。

 だが、マシューはそれを片手だけで弾いたのだ。

「馬鹿な……!!」

 ロットに隙ができる。マシューは銃を持っているロットの右腕めがけて、鎌を振り下ろす。

「がああああああああああああああ!!!」

 ロットの右腕が肩からなくなった。そこからは、血が大量に流れる……はずだった。

 ロットは今は機械だ。つまり、血が流れることは決してない。逆にその場所は電磁波によってビリビリと音を立てていた。

「くそっ……くそっ…………、くそったれがあああああああ!!」

 ロットの左腕が大砲のような形に変形する。

「なめてんじゃねえぞ!! 俺の全力はあんなもんじゃねえんだからなあ!!」

 ロットの左腕に光が集まって行く。そして……。

「吹っ飛べ」

 EMLのせいなのかはわからないが、妙な音が鳴る。まるで、耳鳴りみたいだった。

 そして、EMLによる爆発。反動でロットが吹っ飛んでしまうくらいの破壊力。

 マシューはそれに真っ向から立ち向かう。

「く……」

 鎌がバチバチと悲鳴を上げているように見えた。

 これまでのマシューなら、あっさり終わっていただろう。だが、今回のマシューの力は信じられないほど強力だった。死の王ぐらいなら一撃で葬れるだろう。そして……。

 何とか耐え抜いたマシュー。

 一方で、ロットは反動によってほぼ瀕死状態だった。

「あ……う……」

 まともに話すことなどできるはずがなかった。だが……。

「シュ……ド……」

 しばらく会っていなかったが、シュドとは一体何者なんだ?

 そう思いながら、とどめをさすマシュー。

「本当にさよならだ」

 そして、とりあえず適当な隠れ家を見つけ、休息を得るアルゴンだった。

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