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悪魔と神の子  作者: Leone
第二章 死者の世界
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第40話 デスト

 まず、アイスが少女の動きを封じ、ネリアがマシューを抱えて逃げる。

 残りの二人は、アイスと一緒にできるだけ時間を稼ぐ。

「おい……、俺を……降ろせ」

「何言ってんのよ! あんたはもうボロボロ。あの三人を助けたいって言うなら、やめといた方がいい。ボロボロのあんたが行っても、足を引っ張るだけだからね」

「…………畜生」

「大丈夫。あの三人は結構強いから。特にベリウスはね……」

「それでも……、勝てないんだろ?」

「……かもしれない。でも、三対一ならひょっとすると……。でも、生き返れるのは一人だけだけどね」

「……ずっと気になっていたんだが、あの少女、一人だけじゃあないんだよな?」

「よく気付いたわね。あたしはそれに気づくまでどれだけかかったことか……」

「ベリウスが知ってる時点で、誰かが試したとしか思えない。だから、何人もいるか、それとも一人だけだけど、奴自身は何回もこの世界に戻ってくるか……。そのどちらかだろう……」

「確かにそうね……」

「それで、もしもたくさん来たらどうなる?」

「……、まず勝てない。でも、そんな可能性をいちいち気にしてたら限がない。だから、信じるしかないのよ」

 ネリア自身もつらいのだろう。そんな顔をしていた。

 大分、遠くまで逃げたところで後ろを振り返る。

 だが、誰もいない。誰も……だ。

「くそ……」

「まだ決まったわけじゃないでしょ。待ちましょうよ、ここで」

 どれくらい経ったのだろう……。一秒一秒がとても長く感じられる。だが、実際は三分も経っていないくらいだろう。

 そして……、四つの人影が見えた。

「みんな!! 生きて……」

 だが、そんなにあまくはなかった。その四つの人影は……。

「よお、久しぶりだな。デッサイを倒したみてえじゃねえか。褒めてやるよ。あいつは結構強いはずだからな」

 ロット。

 アリナ。

 ディール。

 レイ。

 デストの残りの四人。

 非常にまずい。二対四では話にならない。とりあえず、デッサイは倒せたが……。

「どうする?」

「あたしだってわからないよ」

「じゃあ、一旦逃げるか」

「それしかないわね」

「何をゴチャゴチャ言ってんだ? こっちは仇討ちしに来てんだ。とっととかかってきやがれ、くそ野郎!!」

 相当怒っている。このままでは……。

「おい、俺達のいない間に勝手に進めんじゃねえ」

 ベリウス。

 アイス。

 リーティス。

 今度こそ、本当にアルゴンの仲間だ。

「あいつは……?」

「あの少女なら、何とか振り切った。危なかったがな」

「あの程度の力のくそ餓鬼に手間取るだと? 笑わせんな! てめえ、リーダーなんだろ?」

「……口の悪いくそ野郎だな」

「……ぶち殺す!!!!」

 デストの四人VSアルゴンの五人。人数的にはマシューたちの方が有利だが、果たして――?

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