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悪魔と神の子  作者: Leone
第二章 死者の世界
32/79

第32話 お手並み拝見

 マシューVSエリー。これは、面白い闘いになりそうだった。

 まず最初に動いたのは、マシューだった。地面を強く蹴り、猛スピードで突っ込んでいく。

 対してエリーの方は、全く動かずにマシューの攻撃を待った。

 マシューが鎌で攻撃すると、エリーは一ミリもないくらいすれすれでかわす。その後エリーは槍の柄の部分で、マシューを殴り飛ばした。決して、刃の部分は使わずに……。

 それをものともせずに、マシューは起き上がり、再び鎌で斬りかかる。

 だが、それすらもかわされ、今度は蹴りを入れられる。マシューは何とか踏ん張り、持ちこたえた。

「強いな、あんた」

「……なめてないでさっさと本気でかかってきな」

「ばれてたか……。じゃあ、お言葉に甘えて」

 さっきよりも数倍速く斬りかかる。だが、それでもエリーにはかすりもしない。

 その反面、マシューは何度も槍の柄の部分で殴られる。

「ちっ…………」

「……話になんないね。素直に全員でかかってくればいいものを……。本当に馬鹿じゃないの、あんたら」

「手え出さないでくれ、みんな。俺は一人でこいつに勝ってみせる」

 マシューは鎌を持った右手を少し上げて、前に出ようとする者を止める。

「随分と威勢のいいくそ餓鬼だね。むかつくんだけど、そういうのさあ!!」

 今度はエリーから攻撃をしてきた。槍を大きく振りおろし、それをマシューがかわしたことにより、地面が砕け散る。

「はっ、それでかわしたつもりかい?」

 その攻撃に続けて槍を横に振り回す。これは避けきれずに、思いっきり横腹を斬られた。

 そのせいで、血がぼたぼたと流れるように地面に落ちる。

「くそ……」

「ほらほら、さっさとしないと出血多量で死んじゃうよ」

 確かに長期戦は避けた方が良さそうだった。だから俺は、鎌に力をこめ、紫の衝撃波を放った。そう、俺の奥義、ファイズを……。

「くらええええええええええええええ!!」

 だが、エリーは全く怯えない。そして、俺の奥義を槍で薙ぎ払おうとする。

 しかし、俺の奥義はそう簡単には防げない。現にあの少女には防ぐことができなかったのだから……。

 でも、それをエリーは自分の槍に力をこめることで、結構持ちこたえていた。そして……、エリーの槍から緑の光が放たれる。

 その場所が俺の奥義なのかそれともエリーの技なのかはわからないが爆発し、煙がエリーの姿を隠す。

 その煙が晴れると、所々傷を負ったエリーが現れた。

「……なかなかやるじゃないか、マシュー」

「へっ……、まだまだこれからだろうが」

「面白い……。じゃあ、もう一発撃ってみろ」

 槍を構えるエリー。そして、それに向かい合って鎌を構えるマシュー。マシューを見守るベリウス達。どう考えても、エリーが勝てるとは思えない。だが、マシューたちは一切油断しなかった。なぜなら、相手に味方がこの場にいないとは限らないから――。

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