表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪魔と神の子  作者: Leone
第二章 死者の世界
26/79

第26話 目覚める力

 結局、俺達アルスはファイアーズに宣戦布告などという馬鹿げたことはしなかった。そのかわり、やはり修業はこのチーム内ですることにしたのだった。

 人数が奇数のため、交代しながら修業をしていた。

 最初に、奥義を使えないんじゃあ話にならないから、俺とベリウスが闘うことになった。

「じゃ、修行を始めようか」

「よ、宜しくお願いします!!」

「いい心意気だ」

 俺は悪魔の姿になり、ベリウスは元から出ている炎をさらに増やし、そのせいか、巨大な悪魔にも見えた。

「まずは、あの鎌にするところからにするか」

 ぬおおおお! だが、いくら鎌にしようと努力しても中々ならなかった。

「おいおい、もっと気を落ち着かせろ」

「はいっ!!」

 言われたとおりできるだけ気を落ち着かせた。すると、少し不安定だが鎌になりそうだった。

「お、あと少し」

 だが、ちょっとした油断で剣に戻ってしまった。

「くっそー」

「まあ、粘り強さが重要なんだ。ほれ、もう一度」

 繰り返すこと三十分。ようやく、できるようになってきた。

「よし。次は……、そうだな、俺の技を止めてみろ」

 ベリウスの掌に炎が集中する……。そして、一つの炎の大砲みたいなのが飛んできた。

 俺は、鎌でそれを斬り裂こうとした。が、少しずつ俺はそれに押されていった。

「く、おおおおおおおおおおお!!」

 あの時の感覚。そう、あの紫の衝撃波……。あれさえできれば……。

「おおおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!」

 押されていた俺が、逆に押しかけていた。そのとき、

「んじゃ、もう一発」

「ぐ・・・、るうああああああああ!!」

 再び、押されてしまった。しかも、さっきとは比べ物にならないくらいパワーだった。

「ちょっと、まずくない?」

「心配は無用だ、ネリア」

 そのとき、俺の中で何かが弾けた。

 それと同時に、一瞬で炎の大砲を吹き飛ばす。

「それだ、それこそがお前の力じゃないのか? マシュー」

「……ちげえ」

「何?」

「……俺の力はこんなもんじゃねえ」

 鎌を一振りするだけで、下水道が崩れそうになる。

「おい、もうよせ。修業は中止だ。このままじゃあ」

「このままじゃあ、何だってんだよ?」

「あいつに……」

 ベリウスの背後で爆発が起きた。そのせいで、言葉が聞き取れなかったが、答えは目の前に現れた。

 俺がこの世界に来て最初に会ったあいつ……。

「くそ……早く逃げるぞ」

「……てめえらだけでな」

「何ふざけたこと言ってんだ!! マシュー」

「テキヲハッケン。ハイジョシマス」

 地面を蹴って、猛スピードでくる金髪の少女。だが、俺はひるみもしなかった。むしろ、楽しんでいた。

「潰す!!!」

 俺も地面を蹴って、金髪の少女とぶつかり合う……。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ