表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪魔と神の子  作者: Leone
第一章 時のはじまり
13/79

第13話 仲間

 俺たち三人は、ニアという悪魔のところへ向かっていた。

「なあ、シオーネとロドス。一つお願いがあるのだが、聞いてくれるか?」

「何?」

 とシオーネが言った。ロドスは、

「内容によっては逆らうこともあるとだけ言っておこう」

「そうか……。実はな、そのニアという悪魔と闘うとき、手を出さないでほしいんだ」

「何をばかなことを。あいつは風を操る。危険すぎるぞ」

「そうだよ、マシュー。弱点がわからない以上は、協力しないと」

 だが、俺はやつらを倒すために強くなりたかった。だから、一人で闘うと言ったのだ。しかし、こいつらの意見も一理ある。

「まあ、出会ってみて相手の力量があまりにも小さいならかまわんが、まずそれはないだろう。それに、もしそこまで弱いなら仲間にする理由がない」

「わかった」

「でも、私たち三人なら心配ないと思うよ」

「そうだな」

 俺は少し勘違いしていたかもしれない。やつらを倒すために、無理に一人でやる必要はないと思った。信用できる仲間がいるのだから……。

 やつらは俺の組で、絶対倒す。そう俺は誓った。

 ただ、やはりシオンのことだけは気になっていた。もし、やつらの頭ならシオンはやつらより強いことが考えられる。俺みたいなやつでない限りは……。

 そろそろニアがいるところへ着くはずだ。そう思った瞬間、背筋に寒気が走った。

「何だ、この感じは!?」

「おそらく、これがニアの力だ。思っていた以上の力だな。この俺でも勝てるかわからん」

 ロドスが勝てないだと!! 十の大魔王でもない一般の悪魔に……。

「私にはそうは思えないけどね……」

 シオーネ!? なぜ、シオーネがロドスが倒せない相手に対して、そんなことを言える!? 現時点では俺にはシオーネが勝つ見込みは全くないと思うのだが……。

「シオーネ、あいつに勝てるのか?」

「たぶん……」

「俺には無茶苦茶強い悪魔にしか見えんのだが」

「そう……」

 何か、シオーネの様子が変になってきた。目も虚ろな状態だ。

「大丈夫か?」

「うん」

 俺はおそらくあのニアという悪魔の強さのせいで、少し気持ちが不安定なのだと思った。

 とりあえず、俺があいつを倒して仲間にすればいい。

 俺一人で……。

「行くぞ、ロドス」

「シオーネはどうする?」

「今はここに放っておこう。たぶんほかに敵もいないし、大丈夫だろう」

 そう言って、俺達二人はニアとの闘いに挑んだ。恐ろしい悪魔が近くに潜んでいたのにも関わらず……。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ