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心憎い男め

さて愈、


行幸の当日、


義家、義綱達は、


それぞれ腕に覚えの有る兵共を引き連れるや、


藤原師実の前駆として、


帝の乗輿の脇に仕えた。


当時の兵の頭領としては


大変晴れがましい事であった。


帝の乗輿の行列は白い衣装を中心に


官位を表す色とりどりの衣服を身に纏う


艶やかなものだった。


砂利を踏みしめる音だけが長く長く聞こえた。


暫く行列が進むと


何やら先頭でいざこざが起こった様子で、


行幸の歩みが止まってしまった。


若い検非違使が血相を変えて報告に来た。


「只今、園城寺の悪僧共が、


行幸に悪さを致して居りまする。」


すると近侍して居た藤原師実が


真っ赤な顔をして怒った。


「何を。報告などは後じゃ。」


「…」


「源太…とやらは、


如何いたした。」


すると近侍の小者は、


「源太殿は手勢を引き連れ既に…。」


すると師実は、


ニヤリと笑うや、


「心憎い男め。」


と呟いたとか。



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