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実体験

あの日、電話をかけなくて良かった

作者: 綾小路隼人

今から9年前の事。

小説家になろうに登録して数週間後のある日、物腰が柔らかい同性愛者の男性(仮にOとする)から『男性でBL小説を書いている方を見たのは初めてです。良かったら仲良くしてください♡』的なメッセージが来て相互お気に入りユーザー登録する事になり、彼は僕の作品を楽しんで読んでくれて、感想を書いてくれた事もありました。


それからOと繋がるためだけにツイッターを始めて、絵や小説を見せ合ったり家庭や職場環境(当時の僕は食肉を扱う仕事を、Oはアート関連の仕事をしていた)について話したりして仲良くやっていましたが、2年経ったある日の夕方にOから

『父から暴力を受けています。助けてください。警察は何もしてくれないと思うので、警察には言わないでください。』

とメッセージが来て、その文章の下にはOの父親の電話番号と自宅の電話番号が。

Oの家庭環境があまり良くない事は知っていましたが、まさかそんなメッセージが来るとは夢にも思いませんでした。


今より若かった事もあり、内心パニックになってこの事を恋人に話したら当然ながら止められて、どうしたらいいか分からず結局放置したままフェードアウトして「彼は今大丈夫だろうか……?」とモヤモヤが残りましたが、最近になって思い返してみると色々おかしな点がある事に気付きました。

普通なら警察や支援機構に相談するべきなのになんで会ってもいない一般人の僕に助けを求めて電話番号も送ったのでしょうか?

それに、父親から暴力を受けているのに「警察には言わないでください」と言うのも意味が分からないですよね。

Oの言う事が本当であろうとなかろうと一般人にどうこうできる問題ではありませんし、もしあの時に電話をかけていたら自分の電話番号が向こうに知られてとんでもない危険に巻き込まれていたかもしれません。

その前から恋人は僕がOと仲良くしているのを心配していましたし、電話をかけるのを止めてくれた事には心から感謝しています。

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