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相対

冒険者:ポーション


傷を治し体力を回復するポーション、魔力を回復させるマナポーション。また両方とも疲労回復の効果も持つ。

ポーションにはこの二種類があり、それぞれ複数の階級がある。その階級が上がれば上がるほど、効果と即効性が上がる。そもそもが希少だが、階級が上がればもっとその数は少なくなる。


ダンジョンでのドロップや錬金術師、薬師によって作られる。

 さっき城壁で見た時、ゴリルはもう少し前の方で戦っていたような気がします。そこまではとにかく魔法の制御に意識を集中しましょう。


 でないと、魔法が暴発してしまいますし。暴発したら私達は投げ出されてしまいますし。今となりでわちゃわちゃしてる二人も同じくです。それはまずいですからね。


「!いました!」


 心の中で全力で汗をかきながら魔法を使っていると、戦場のちょうど中心あたりにゴリル達の姿を見つけました。


 まあ私達の方は冒険者達の注目を集めているのでゴリル達からは発見されていると思うんですが……。私達の方を見ている暇があったらポーション飲んだり回復魔法をかけてもらいに行けばいいのに。あれは怪我を治すだけじゃなくて、体力を回復させる効果もあるんですから。使うのをためらってしまうのも分かりますが、今使わないでいつ使うんですかね?これから本番が始まるっていうのに。……まあ伝えてないので知らないかもしれませんが。


 ゴリルの目の前で魔法を止めると、ゴリル達は若干焦ったような顔で私達を迎えました。それでも疲れの色が他の冒険者よりも薄いのはさすがというべきでしょうか。


「おい、ヨミ!俺たちもつれてけ!前線に行くんだろ!?」


 お。さすが経験者なだけありますね。


「……さすがですね。ですが、私はあなたたちを連れていくつもりはありません。」


「はぁ!?なんでだよ!?」


「あなたたちは門まで下がってください。絶対に魔物を街の中にいれないようにしてください。」


「……スタンピードはこれからが本番だろ!?俺たちにも戦わせろよ!」


 でもそれをうまくいかせてないですね。前回のことを少しでも覚えているのであればどれだけ門を守るのが重要かが分かるはずなんですが。……危うく魔物が街の中に入りかけて、それを戦えないのに命を懸けて食い止めて死んでしまった職員がいたのを知らないんですかね?


「……いいから行きなさい。お前の希望など私は聞いてないです。それとも街の中を魔物の巣窟にしたいんですか?」


「ッ!なら、別の誰かが行けば……!!」


「誰がいるんですか?私ですか?アリスですか?イリスですか?

 それで私達が門に戻ったとして、あなたたちとギルマスでボスを倒せるんですか?正直に言ってあなたたちじゃ足手まといです。それにもし私達とあなたたちが行けばボスとその配下をすべて討伐できるんですか?不可能ですよね?」


「はぁ!?じゃあお前らが行けば話は違うとでもいうのかよ!?」


「そりゃそうです。あなたたちと私達とでは実力の差がありすぎます。それこそ、前回のスタンピードの時から。

 それでも、()()()()()()のあなたたちの方が私達よりも強いとでもいうんですか?」


「ッ!!」


 そろそろ本当に時間がありません。今の私達のいる場所からギルマスの所まであと少なくとも1分はかかります。だからこんなところで足踏みしている場合ではないんです。


「……おい。さっきから聞いてりゃ、ふざけたこと言いやがって。俺たちがお前らよりも劣ってるだと!?ふざけんな、この街で一番Bランクに近いのは俺たちだって話を知らねぇのかよ!!」


 ……はぁ。リーダー同士の話し合いにメンバーの分際で話に介入してくるとは。相変わらず頭が悪いですね。……それともまだなめられてるんですか?割り込んできた男以外のメンバーも何か言いたいことがありそうですが……。

 それよりもまずいですね。私はどうでもいいんですけど……。


「……黙ってろ、端役が。」

「……身の程もわきまえられないBランク?笑えない冗談だね。」


 後ろのアリスとイリスから強烈な殺気と背筋を凍らせるような冷たい声音の言葉が発せられました。……いやー、そりゃ怒りますよね。

 話に割り込んできた男は二人の怒気に触れてその顔を引きつらせています。それ以外のメンバーは


「……はぁ。わかったらさっさと行ってください。二人も無駄なことしないで。急ぎますよ。」


 二人の手を取って再度魔法を発動させました。氷が再度隆起し、ゴリル達をよけるようにして動き出しました。


 ……間に合いますかね?筋肉バカのせいで思った以上に時間を取られました。まあ魔法に慣れたおかげでさっきよりも余裕ができましたが。


「……ふう、二人に説明をしておきましょう。分からなかったら手を強く握り返してください。」


 ……聞こえているようですね。二人とも手を握り返してくれました。


「まずはですね、…………」





「というわけです。作戦、というか役割はこのようにお願いしますね。ボスがどんなモンスターかわからない以上、基本は出たとこ勝負になります。……いいですね?」


 まあ冒険者稼業をやっていれば大抵は出たとこ勝負なんですけどね……。まあ二人とも了解したということでなので大丈夫ですね。


 もう今私のいるところからボスの姿が見えています。その周囲には付き従うかのように少し大きめの魔物たちも。……あれは、おそらくオーガ、ですかね。私も聞いたことしかありませんが、あの巨体に、その割に筋肉質な肉体。確か目を見たら体の震えが止まらなくなるとも。あれと戦うのは骨が折れますよ……。戦う時にあれの目を見れないですからね。


 でもどうにか間に合ったようです。


「うおわっ!?」


「ギルマス。来てあげました。感謝してください。」

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