俺の妹がこんなに優しいわけがない-1-
“When trouble comes, it’s your family that supports you.”
「トラブルが起きた時、支えてくれるのは家族なのです。」
–Guy Lafleur-
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「で、くそ兄貴、なんかあったの?」
コンビニに向かっている途中妹が俺に話しかけた。
妹はとても優しい表情で俺の目をじっと見つめる。
俺は心配させたことにちょっと罪悪感を感じた。
「心配してくれてありがとうな、でも大丈夫」
今も正直大丈夫じゃないけど。
「そうなの?困ったことがあったらいつでも言いなよ、くそパシリ」
うちの妹優しいって言いたいところだったけど…
くそパシリか…別に気にしてないからね…
気に、してないよ…
「お兄ちゃんやっぱり家に帰る…」
「また朗読しましょうか?」
妹は小悪魔みたいに笑いながらそう言った。
「なに買おうかな!!」
「いい子いい子」
兄としての威厳を取り戻すにはどうすればいいのでしょうか?
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「ありがとうございました~」
いろいろ買いましたね、とりあえずこの新作のポテチめっちゃうまそう…
早く食べたいけどもう夜だし、なんかポテチを食う罪悪感がすごいからやっぱりやめるわ。
「兄貴、おしっこ」
兄貴はおしっこじゃありません。
「もっとオブラートに包めよ、こっちはめっちゃ反応しにくいんだけど。」
男子の気持ちを考えて欲しい。
「お花摘みに行ってきます、くそ兄貴。」
「いってらっしゃい。」
語尾のくそ兄貴いる?
どこで時間潰そうかな?
マンガでも読もうか。
最近のマンガアプリってめっちゃ便利だよね、ポイント買うだけでいつでも読めるし。
しかも好きなマンガの単話だけ買ってもいいし。
まあマンガアプリは邪道だと思ってる人もいるんだろうけど。
「最新話出たじゃん!」
聞き覚えのある声。
妹のものじゃない、ゆきの声だ。
パート2あるよ~
(感想とか書いてくれると嬉しい~