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彼女が寝取られそうで怖い件について  作者: 日本語上手くないガイジン
12/13

叶わぬ恋心2

久しぶりの投稿、温かい目で見ていただければ幸いです。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「私部屋に戻るから...」


妹が泣いている、兄の俺はなにをすればいいのか分からない...

黙ってティッシュ渡すか?それとも背中を貸すか?

それとも千円カットで髪型を黒マッシュにして「どしたん話聞こかー」って言った方がいいのかな...

我ながらいいアイデア、千円カットに行ってくるわ。


「...そうか、お兄ちゃんちょっと出かけるわ」

「...」


その無言辛い...

「...あたしも行く、あたしも髪型変えたい」

えっ…なんで美容室に行くって分かったん!?

そうか、妹も中学生だしファッションに目覚めたかもしれない…でも妹が黒マッシュか、なんかいやだな…

いや、なんで黒マッシュ前提なんだよ…


待って、急に泣き出す、そして髪型を変えたい...失恋あるあるだぁ。

賢い俺は悟ってしまった、賢いから。


「失恋か、辛いよね。俺もしたことあるからさー」

まあ失恋と見せかけてゆきとラブラブだけどね☆!でも失恋に近い体験したことあるから妹の悲しみも分からなくはない。俺はお兄ちゃんとして彼女を慰めることにした。


「なんでわかるの?」

涙を流しながら我が妹はそう言った。

いや本当かよ、俺やっぱ賢いわ、IQ15万ぐらいあるわ、お前ら嫉妬すんなよ。


「わかるさ、長男だからぁ(ドヤァ)」

俺は決め台詞を吐きながらリビングにあるティッシュを妹に渡した。


「泣きたい時は泣いていいんだぞ、俺だけはお前の味方だから」

エモいでしょ。エロゲで沢山の妹ヒロインを攻略し、ベッドインした経験があるからな、わしは妹攻略マスターである。


「…兄貴ずるい…そういうところ本当にきらい…」

前言撤回!やっぱ嫌いだった!!




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


私はずっと前からお兄ちゃんのことが好きだった、誰よりも先に。

お兄ちゃんのかっこいいところも、キモいところも、優しいところも私だけが知ってる、彼女が現れるまでは。


「お兄ちゃん、あそぼー」

「ごめん、今日あの子と出かけるから、あとで一緒に遊ぼ」

「お兄ちゃん、あそぼー」

「ごめん、今日ゆきとデートするって約束したから」

「兄貴、あそb…」

「行ってきます!」

「クソ兄貴、ひま?」

「ごめん!」

お兄ちゃんはもう私だけのものじゃなくなった。

好きなのに一緒にいて欲しいって言えない、そんな自分が大嫌い。

あんなクソダンゴムシなんてさっさと諦めて他の男の子を好きになればいいのに、なのに…


たまに見せてくれる優しさが好きなの、堪らないぐらい好きなの。


この思いは捨てるって何度も何度も自分に言い聞かせたのに…できないの…


もういいよ、私今日言うわ。

後悔しないから私、絶対あの女からお兄ちゃんを取り戻す。


絶対寝取って見せる!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



結局美容室に来てしまった、しかもカットだけで一万円以上するやつ。

「お兄ちゃんここで待っててね」


なんか俺黒マッシュにしなくていいみたいだけどいいのかな、普通にどしたん話聞こかって言ってみたいけど。

ここまではいいんですよ、でもさなんか俺奢らないといけない雰囲気になってない?

いや、わし金欠だぞ、エロゲ買う時いつも通常盤しか買えないぞ。


でも妹様が喜んでくれたらいいか!長男じゃなかったら我慢できなかったぞ。

俺はソシャゲをやりながら妹の垢抜けを待つことにした。



長い…長いわ。

もう2時間経ったぞ、千円カットなんて十分で終わるのに。

横画面スマホを支える小指が痛い、助けてくれ。


「お待たせ、お兄ちゃん」

どうやら終わったみたいだ。俺は個室から出てきた妹の姿をじっくり眺めることにした、何せ俺の金だからな、たっぷり堪能しないと…は!?


「髪をピンクにしてみた、かわいいでしょー」

「…」

えっ、聞いてないぞおい。カラーとカット、持つか俺の財布…


「なんか感想ないの?」

感想?俺の感想求めてもなぁ、あれしかないやろ。


「高そう」


「黙れ、値段の話じゃない。私を褒めて」


不満そうな顔を見せた妹、俺はどうすればいいのだろうか?

適当に褒めたら怒るし、かと言ってベタ褒めしてもキモいって言われるし。

まあ今日ぐらいは褒めてあげよう、失恋後のlonelyな非リア妹のためにな。


「すごく可愛いよ、普段の髪型も似合ってるけど、俺はどっちも好きだよ。」

新しい髪型だけじゃなくて昔の髪型もついでに褒めていくスタイル、これこそがモテる男の秘訣。

どうだ、妹よ惚れたか。


「…もっと…」

妹は恥ずかしそうに目を逸らした、普段の彼女と違って年相応な反応を見せてくれた。


可愛いぞこいつ。

普段より可愛くね?ツンツンしてるところもまあまあ可愛いけどよ、こんなんただのデレやん、ただの可愛い妹やん!

俺は妹をさらに褒めることにした。


「誰もが目を奪われていく、君は完璧で究極のアイドル。金輪際現れない、一番星の生まれ変わり☆」

俺の渾身のボケを喰らえ。


「そういうのいいんで、くそ兄貴」

すいませんでしたー


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

以上一万八千円でございます。



美容室の件、兄に話しました。

途端に泣き崩れる兄。

すまんな、もう課金はできない。

今からお小遣いがなくなるのでゲーム買えなくなる事、伝えます。

少ないお小遣いで生活している人もいるんです。私は美容師を絶対に許さない。









知ってるか、狂乱ピンクという存在を

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