プロローグ
マージョリー・キナン・ローリングス曰く、
女は、人生で一度や二度は、ワルい男を愛してしまうの。
でもだからこそ、イイ男に出会ったとき、感謝する気持ちになれるのよ。
人生には色んな出会いがある、やがて本当に好きな相手と出会って恋に落ちる。
でも恋愛というものは一度きりなものではない。
だから俺は心配しているのだ。
俺は自分がそのワルい男なのではないかと心配している。
俺より条件のいい男を見つかったら俺はどうなっちまうのかは分からないが、多分捨てられる。
最近俺の彼女は何故かクラスの男子と割と仲良くなった気がする、仲良くなったこと自体は悪いことではない。だが俺の彼女は昔から男子が苦手だった。
幼なじみの俺ですら2年をかけてやっと仲良くなったのに、なんでクラスの男子と一ヶ月で友達になったんだよ…まさか俺の知らないところで…
考えすぎだ、落ち着くんだ…
「ゆき、ちょっとこっちに来て。」
「はいはい、どうしたの?」
席でスマホいじりながらそう答えたのは有紀、俺の彼女だ。
「明日ひま?久しぶりに映画見に行かない?ついでに割と前にバズったタピオカも飲みたい~どう?」
「えっ明日?ごめん、明日ちょっと用事があって。来週、いや来週もダメかも…時間あったらまた一緒に行こう。あっ、もうこんな時間。ちょっと友達との約束あるから先に帰って。また明日!」
「あはは、またあしt、ってもういないし。」
これってあかんやつやん…絶対なんかあるって…
いや、冷静になろう。俺はクールビューティー、冷静沈着じゃ!!!
単純に友達と一緒に俺の誕生日プレゼント買いに行く可能性がある、ラブコメなら大体そうだろ。
そうだそうだ、これはサプライズだ…待って俺の誕生日昨日じゃねぇ!?
一緒に祝ってなくね?
てか彼女も俺の誕生日覚えてなくね?
…とりあえずトイレで泣いて来るわ…
このパターン以外なくね?
割と怖いんだけど…彼女を信じるしかないよね…うん、そうだそうだ…
寝取られてないよね、これ…
日本語知らないねん、外人だもん…許して~(´-ω-`)