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転生?立身出世物語  作者: 大人の薯蕷
織田家士官編
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第二十二話

UPしました!

あれから五日経ち、なんとか形になってきたな。職人さんによると後は仕上げをするだけらしいから一日があれば十分だそうだ。何と言ってもお金パワーは凄まじいな。既に仕上げ段階に入っている組もあるから、短期間で終わるとは俺も思ってなかったわ。


それに寝る時間も確保できているためか、日に日にイキイキしてきている。


ついでにここで声かけもしておこうか。


「お前たち!これまでの過程を見てて、そこまでできるとは、俺にとって驚きの連続であった!後は油断なきように慎重に作業を進めてください!」


「「「はい!」」」


最初に比べたら、断然大きな声で返事してくれた。終わりも見えてきて作業が楽しくなってきているのもあるのであろう。しかし、その時に限って、事故が起こりやすい。慎重に進めてほしい。


「兄じゃがしている城のお勤めって、こういう事もしているんだね?」


突然、話しかけられて驚いた!


「そうだよ!この普請はこの兄が引き受けたのだが、楽しく仕事しているよ!」


「だけど、兄じゃ。この普請の他にもやる事たくさんあるんだよね?大丈夫?」


「大丈夫だよ!ここまでしないと、兄はいつまでも出世できないから、頑張るしかないんだよ!」


渋々納得はしてくれたけど、俺の事を心配してくれているのは分かる。ありがとな。今の俺にとっての癒しになっている。戦国時代に来てはじめて胸襟を開いて話せるからだ。


紹介するの忘れていたが、弟の小竹だ。このように沢山質問してくれる。めっちゃ勉強熱心だ。中々良い素質を持っているし、あたりを柔和してくれる力がある。今回呼んだのは社会見学のようなものだと思ってもらって良い。残念ながら今日までだが、勉強できたようでなりよりだ。


「なあ、小竹。あんまり村には行きたくないのだが、偶には行くからな。その時には色んな事教えてあげるから!」


「うん、わかった!無理しないようにね!」


よーし!俺、兄じゃ頑張るぞ!


「よしゃー、仕上げだ!言い忘れておったが…、いや、何でもない。とにかく、取りかかれ!」



やっと!やっと!出来上がったぞ!


十日でできないと侮っていた方々、見たか!資材があったからこそこの短時間で終える事もできたが、無くても二十日で終わらせる自信はある。


結局のところ、石垣を見てから人を見るか、人を見てから石垣を見るかの違いだ。石垣を作ることにとらわれすぎてそこに人がいる限り、思うように進まない。人がやる気に満ちていたら、あと乗せサクサクが如く良い石垣作りがついてくる。という簡単なことだ。


最初、今までの心労がたたり、ほぼ全員がイライラしていて、中には喧嘩をし始めた組もあった。当然、俺が仲裁した。振り返ってみると、それが石垣普請の中で一番の難関だったね。


おっと!いかん、いかん!思い出にふけっている場合ではない。勝鬨をあげて、論功せねば!


「お前たち!今日の今日まで、よくついて来てくれた!ありがとな!出来上がったことを記念して勝鬨を上げようと思う。良いか?えいえい!!」


「「「おーー!」」」


「えいえい!!」


「「「おーー!」」」


「本当にありがとうな!ここで解散と言いたいところですが、ここで論功をあげようと思う。は組の頭、前へ!」


簡易的にいからぬ組に分けた。

は組は最初こそギクシャクしていたが、一旦やり始めるとどこの組よりも早く熱心に取り組んでいた。中盤の追い上げは特にすごかったな。どんどん石垣が積み重なって行くから。


「この銅銭五百枚、は組にあげよう!よく頑張ったな!」


「はい!」


なんだか嬉しそうだ。一人当たり五枚であるので、五枚あるだけで三日分は賄える。これでこれまでのを癒してくれ。


さてと、ここで終わりといかないのが俺の流儀であり真骨頂だ。源七を呼んだもう一つの目的がある。それは…、


「お前たち、今までこの俺に着いてきた!この褒美といってはなんだが、お酒を用意してあるので、ここで共に飲み明かそうではないか!」


「「「おーー!」」」


お酒を用意してもらう為でもあった。その費用は俺持ちだ。商人時代に時に溜まっていたお金を殆ど使った。


俺も飲むぞ!


正直言って、俺はほぼ一週間寝ていない。今すぐにでも小屋へ帰ってゆっくりしたい。この感覚は久しぶりだ。だが、同時に爽快感がある。叫びたいほどに。


「お前たち、お酒行き渡ったか?それでは、この普請の終わりを祝して乾杯!」


めっちゃうまい!前世ではまだ飲めない年頃であるが、こんなにうまい酒ははじめてだ。


「木下、普請うまくいったな!おめでとう!これで清洲城は綺麗に整った。」


「丹羽様、ありがたきお言葉にございます。しかしながら、丹羽様がいらっしゃらなかったら、ここまで進みませんでした。それに普請のことをご教授頂きありがとうございます!」


「一緒にどうだ?」


「はっ!」


俺のような下っ端と飲んでくださるとは、丹羽様は懐の深いお方だ。学ばねばならない。


〜〜〜〜〜〜


「どうであったか?」


「人の心を掴むのがうまく、なおかつ、競争させるといった方策を見ても、只人ではございません。」


「で、あるか。後は様子見るか…」

スローペースで申し訳ありません!

次回からは多分進むと思われます!


今日も読んで頂きありがとうございます^_^

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