頑張れなくなった人へ
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夢を見た。学校で学園祭の準備をして、楽しそうにしていた。
何故か2浪が決まっていて、体型は肥っていた。まんまリアルの俺だ。
そこにあの娘が目の前を通った、思い出が溢れる、一緒に帰って、遊んだり、笑いあって、仲良く2人で話す夢みたいな思い出。
彼女と話したくなった。あの頃の夢を見ていたんだろう、話さなくなってどれだけ経ったろう、いつの間にか喋らなくなっていた。
話しかける勇気なんてない。体育館の前で、こっちが見つかるようにわざとらしく歩いてみた。彼女がやってきた。そして真横をすれ違った。
彼女にとっては僕の事は既に目に入ってなかったんだろう。それでも僕は何かの間違いだと思った。
そのまま彼女を目で追う、すると彼女は、昔の僕に似た、いや、昔の僕よりもしかしたら。昔の僕を美化しすぎているのかもしれないけど、優しそうで、格好良くて、温和な笑みで彼女を見る男に笑顔を見せ、抱きついて、楽しそうに喋っていた。
その時、なんとなしに理解していたんだろう。僕は捨てられた、いや、彼女は悪くない。悪いのは僕だ、誰だって腐った果実は手をつけない、捨てる。そんな事に気付かず彼女の事も考えず醜く勝手に腐ったのは僕だ。
だけど僕は気付かなかった、気付けなかったわけではなく、気付かなかった、気付かないふりをしていた。
嫌われるのが苦手で誰かに好かれたい、そんな誰もが持つ感情を持った僕は失意のまま、それでも彼女と話しがしたくなった。喋るではなく話しが。
そして僕は取り返しのつかない事件を起こした。その渦中で初めて彼女と話しをした。そこでやっと気付いた。いや、気付いてはいたのかもしれない。複雑な気持ちだった。
まるでテストの問題で間違えたかもしれないけど合っていてほしい、そんな問題が答え合わせで間違っていた。やっぱりか、という気持ちと、なんでだよ、どうして間違ってるんだよ、そんな理不尽な気持ちが同時に来るような。
その時彼女は何を話していたのか、今となっては思い出せない。ただ彼女は間違っていなかった。それだけはわかる。正解を叩きつけられたのだけは覚えている。
彼女を過剰に擁護しているように思われるかもしれない。けれどもし彼女が間違っていたなら、間違っている僕はきっとその間違いを見つけて間違い続けただろう。
そんな間違った僕が、屁理屈の塊のような僕が、何一つ反論の余地もなく、彼女が正しかったと言うのだ。
彼女は僕にとって致命的なまでに、正しかったのだ。
その後はもう覚えていない、人は自分にとって都合の悪い記憶は都合良く忘れてしまうのだ。
だけどあれだけ間違えた俺が、今もなんだかんだと言いながら生きているのだ。
死ぬ死ぬ言ってた奴も、なんやかんやと生きている。
人生は無情なくらい、自分勝手に進むのだ。
だから人は頑張るしかない、
努力は人を裏切らない。結果は絶対について来る、努力が裏切るのは人の勝手な、我儘な、厚顔無恥な理想だけだ。
だからもし、あの時の言い訳だらけの、屁理屈だらけの、厚顔無恥な俺に手紙を送れるならこう書こう。
何が嫌われたくないだ、何が好かれたい気持ちは人一倍だ。2浪して、肥って、好かれるわけないだろう。嫌われたくないなら、好かれたいならもっと努力しろよ。今のお前なんか誰も好きになってくれないよ。いいからさっさと努力しろよ。
後悔する暇があるなら頑張れ。頑張ってください。
本当にありがとうございました。