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相談室の主  作者: 茅埼紫乃
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居場所は何処に

 金曜の午後12時過ぎ、昼休み現在。


 校内は昼食の時間ということで楽しそうな声が聞こえたり、放送部の流している校内放送の音楽でかなり賑わっている。そんな校内を1年生の高桐一真たかぎり かずまは、購買で買った牛丼と紙パックのお茶が入った袋を片手に2階にある職員室前にある特設掲示板の前にいた。


 彼の所属している1年7組は特進クラスで4階の一番端にある教室だ。本来ならばそこで昼食を食べ、余った時間をクラスメイト達と話して過ごせばいいのだろうが、それはできない。


 なぜならば一真はクラスに居場所がないからだ。居場所がない原因はこの目の前にある掲示板に貼りつけられている模造紙がそもそもの原因である。


 特進クラス第2回実力テスト 総合1位 高桐一真  295点


                   2位 ・・・・  240点


 盛青高校には総合進学科クラスが6クラスと特進クラスというのが2クラスある。このクラスは国公立の大学を志望する生徒が大半のため、偏差値が総合進学科よりも高い。


 そのため月に1回の実力テストがある。2日前に行ったテストの結果は朝の内から掲示板に貼られ、朝のHRの時にも順位が発表された。その結果、クラスの連中は俺を敵視した。


 今まで行ったテストは入試も含めると3回ある。その3回とも1位だった。普通に勉強した結果だった。内申よくして推薦で楽に大学が決まればいい。それだけだったのに、居場所がなくなった。


 LINEからはブロックされ、クラスメイトに話しかけてもシカトされ、授業で当てられたから答えただけでも陰口が聞こえる。マジで面倒だ。そんなに1位がなりたければもっと勉強するしかないのに。


 そんなわけでクラスには戻りづらいし、昼食を食べるのもなーんか空気が悪くて校内を彷徨ってはいるがどうしようか。


 1番最初に思いついた2階にある図書館近くのベンチならこの時間帯にいないと思ったが、すでにリア充もといカップルたちの憩いの場だったらしく早々に退散した。


 飯も大事だがクラスには居づらいし・・・こんなときはサボろう。サボってしまえばどうにでもよくなるし、別に授業を休んだからと言って成績に反映されるわけではない。あくまでテストの結果が重要視されるので迷わず保健室に行って休みながらベッドに行こう。


 あぁ、本当にたるい。

 


※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 



 この学校の保健室は他の学校と比べても特殊だと思う


 部屋の中は甘ったるい匂いがするし、思いっきり目の前にいる養護教諭の鷹梨愛たかなし あいは持ちこんだポットを使ってカップめんをすすっている。ここ保健室だよな?まぁ、それはまだいい。


 「なんで副担の亀梨先生がいるんすか」1年7組の副担任・亀梨夏美かめなし なつみは鷹梨先生同様にカップめんをすすっている。


 「職員室はタバコを吸う先生が多いから、少しタバコくさいんだよねー」


 「ここは加湿器もおいてるしアロマとかもあるから女性にとっては憩いの場なのだよ。年も近いから話し相手がいるし」


 ねー♪と可愛らしく互いに言っている。なんだろう・・・普通の女子高生と同じくらいのテンションの高さだ・・・普通に可愛いと思った自分に腹が立つ。


 「とりあえずベッドで寝せてくれませんか?朝から頭痛くて、、、。」


 これぞ俺流の仮病の極意。

 「朝から頭が痛くて、、、」

 「薬飲んできたんですけど、やっぱりつらいんで」の2重コンボ。


 朝から具合が悪いことを伝えるのと、薬を飲んでまで学校に来たことのアピール。そしてもう無理と言えば基本的にはベッドを使わせてもらえるし、熱がなくても薬を飲んでいるから熱が下がっているから嘘もまずばれない。


 まさに完璧。そして1時間寝て早退しよ、、、ゲームもしたいし。


 しかし先生たちは冷たいまなざしをこちらに向け「はぁ~」とため息をついていた。


 「せめて仮病を使うのならもう少し表情も作るくらい努力したまえよ。流石に何百も生徒たちを見ていればバレバレだ。」

 「私にもわかるぞ。まず人の目を見て話したまえ。そうしたら1%くらいは真実味があるぞ」

 「信用無いっすね・・・けど具合が悪いのは本当なんで休ませてください。」


 これは本当のことだ。実際具合っていうよりは気分が悪い。どうせクラスに戻っても授業を受ける気になれない。陰口をが聞こえるのは目に見えてるからな。


 嘘をついていないからか、今度は何もなかったのように2人ともカップめんを食べるのを再開した。


 「いいよー。そうだねー、、、奥のベッド使ってー。他のベッドは2時限目の授業で他の人が寝てたから」

 「まぁ、今回は見逃してあげるからゆっくり寝てなー。」

 「どもっす」


 奥のベッドへ






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