第3.5話「実験の成果」
作者は誘いだされたんダーネ!
ちなみに飲み会に誘い出されました。
きっとバレてると思うから素直に白状します。
この4話。元々は3話として一緒に投稿するはずだったんだ。
そしてこの3.5話、まさかの(?)ノイラート様視点。
作者の気分次第でかませ犬にもラスボスにもなれそうな彼。
ノイラートさんの明日はどっちだ!
「さて、そろそろ来てくれるころでしょうかね、ヒヒヒ」
彼が今いるのは村の広場だった場所。今では実験で使い物にならなくなった死体を置いておく場所。
「もうすぐ来てくれるのですね。ああ・・・愛しの調停者」
村人だったモノに囲まれ私は待つ。
もう来てくれるであろう私の実験の最後の素材が。
・・・とそこで思い出す。
「ダメですね私は、興奮のあまり大切なことを忘れていました。本国にタイプ合成獣の成果を一つくらいは送らないと何を言われることか」
そう呟き彼は今回の実験の成果に満足げに笑う。
そう、今回の実験は非常に有用な結果を残した。
未だ不安定ながらも生きた合成獣が1体。
魔器の埋め込みと電子頭脳によるリミッター解除。この二つが共に正常に機能している機械化強化兵士が2体。
新しい発見として、異種交配を行った素体に魔力拡張実験を行うことで受け入れられる血の限界量が増える事がわかった。
それになんといっても彼だ。
複数の強化実験を受けてなお生きていると言う事実。
私の仮説は正しかった。
後は素材と時間があればいい。
そして素材は自らこちらに来てくれるんだから。
笑いが止まらないのは仕方ないだろう?
と考え事に耽っているといつの間にか彼の横には例の少女が現れる。
「お待たせしてしまい申し訳ありません。獣人を回収してきました」
インハルテ特有の白を基調とした民族衣装に包まれた、背の低い、少女。
彼女は自分の倍以上ある獣人を軽々とこちらに背負っている。
そう、彼女こそつい数日前にこの村で生まれ変わった機械強化兵士、I
今まで素体として扱ってきた中でも桁違いの魔器との適合率。
もはや天文学的な確立であろう魔器を取り込んでもマナを使えるという奇跡。
「ほう・・・さすがだな。ではその獣人の血を例の合成獣に。これであれは安定するはずだ。その後、共に一足先に帝国に戻れ」
「はっ。ところで・・・合成獣だけでよろしいのですか?ノイラート様のお気に入りはいかがいたしましょう」
私のお気に入り・・・複数の実験に耐えた例の少年の事だろう。
「かまわん。今回の実験で複数の強化を組み合わせる事で生存率を上げることができる・・・と言う事がわかった。それにもうあれは間に合わん。今頃は付加された力どうしが反発しあいっているころだ。どれだけ急ごうが帝国まで持たないのでは連れ帰る意味がない」
与太話は終わりだとばかりに私は話を打ち切る。
アイと呼ばれた少女もその意図を理解し、命令に則って動き出す。
アイがこの場を去り少しすると破壊音と共に念願の調停者が現れた。
私はすでに準備していた言葉を彼女にかけることにする。
「ずいぶんお待ちしたんですよ。待ちくたびれてしまったではありませんか。人を焦らすのがお好きなんですか?」
今回はウィル君の同郷の機械強の兵士Iちゃんが少しだけ詳しく描写されましたね。
彼女の着ていた民族衣装ですが 陰陽師狩衣をイメージしていただけたら。
なんとかファ●タジア文庫のなんとかイレヴ●ズのに出てくる式神のコ●ちゃんの服。
え?アウト?
ごめんなさいorz
次回、ノイラート様のファーストネームがやっと発表できる!
え?どうだっていい?
そうですか;;