能力開発
舞の前には、フードの男が落としたらしき手袋が落ちていた。
それを大切に拾い上げ、よく観察する。
「これは・・・私の通っている学校の校章が手袋に!?」
その声が響いたのは深夜だった。
何時間も戦っている内に夜になってしまったのだ。
「とにかく政府に居場所を捜させましょう」
彼女は、リブレ討伐団体に配属されている能力者なので
それなりに権力はあるのだ。
だからある程度の犯罪や権力の行使は政府にもみ消されてしまう。
「やってしまった・・・。何も見られてないのに、
自分で雰囲気作りの為に付けていた手袋(笑)を外してしまった・・・
回収すんの忘れたぁぁー」
まぁいいか。と自分ながら楽観的と思える事を
言いながら眠りに着いた。
朝、学校に着くと話題はフードの男に集中していた。
----------フードの男って実はこの学校の生徒なんだって
----------政府もこの学校の生徒から超能力者を血眼なりながら捜してるんだって
----------この人気・・・フード男死ね
大変な事になった・・・あれ、目から汗が・・・
べ、別に俺がフード男って分って言ってるんじゃないんだから・・・!!
そんなお茶目な事をやっていると、一時間目のチャイムがなり、先生が
席に着けーと言う声で会話は一時中断となる。
退屈な授業が終わり、放課後になる。
舞がフードの少年を嗅ぎまわっているらしい。
実際に嗅ぎまわっている訳ではなく。
クラスの奴等に聞いたりと。
放課後の帰り道
空き缶は世界を滅ぼす
「なんでまた空き缶なんだ。
この空き缶は思春期の男子ですか?
まさか、ゴミ箱に投げたそのスキンヘッドに吸い込まれて行くなんて
思ってもいませんでしたーってやつですからそんなに怒らないで」
そう言ってその場を去る決断をする俺、うん道徳的考え方だ。
そういつものスキンヘッドだ。いつもの不良スキンヘッドちゃんだ。
しかし、背後からの風が俺の耳を掠め、髪の毛が切れた。
「何だよ・・・ソレ!?ナンダヨ!!それ!!」
「ちょっと待てよ、てめー知ってるか?最近な一部でな
能力を開発する動きがあんだよ。
つー事で俺使えるんだわ、超能力」
「能力開発??ハハ、ウソだろ、まだあんなもんが続いてた訳じゃねえよな・・・」
そう言って俺は目の前にいる被害者の胸倉を掴む。
「じゃあこれはなんて説明するか・・・楽しみでしょうがねぇぜ!!」
そう言って叫ぶ男の眼には、一つの光が消えていた。
白く濁った眼、それは明らかに自然に起きるものではなかった。
しかしそんな事は驚きの一部すぎなかった。
彼の手には、風が渦巻いていた。
「片方の眼の視力は代償に失ったが、そんな事どうでもい・・い・・・」
「いい訳ねぇだろ!!ふざけんなッ・・・くそっ・・・ッ」
男は蒼士の放つ圧倒的な殺気によって
男の声は尻すぼみになり、その後に蒼士が叫んだ。
振り上げた拳は躊躇する事なく、男の顔に向かって行った。
男は超能力を強制的に消された。
超能力を司っているのは、最終的に脳みそだ。
脳震盪を起こした脳は演算をやめた。
男は脳震盪で体に電気信号を送る事をやめて、代わりに緊急信号
体に送り、ピクピクと痙攣している。
この短時間で急展開過ぎだろッ!!と思いながらも
足はどんどん自分の知っている地獄へ向かっていく。
この町の一角にある、雰囲気の違う研究所に着いた。
閉鎖と札の書かれた研究所の部屋はまだ電気が点いてる。
しかしそれを隠す為か、植物が研究所全体を包み込んでいる。
「一回確実に潰すべきだったな・・・」
俺が腕を振ると同時に、研究所全体の電気が落ちた。
すると、直ぐに何とかしようとする研究者達がぞろぞろと出てきた。
それを一人、手に持っていたハンカチで口を止め、暗い路地へと引きずる。
「おい、お前答えろよ、ここはまだ人体実験をしてんのか?」
静かに、それでいて怒りを込めて問いかける。
「・・・」
「まだ人を、人間を実験動物として扱ってんのか
って聞いてンだよッ!!!!!」
しかしそれでも一人の研究員は口を割る事はない。
研究員も内部の電気系統に異常があるとでも思ったか、研究所内部に
戻って行く。
「・・・俺だって、俺だって家族がいるんだよッォォォ」
「だからって人の未来を奪ってもいーんかよッ!!」
「殺されるんだよッ!!」
誰が--------とは聞かなかった。
人の命を何の理由もなく弄ぶ様な奴だったら自分の事を
誰かに責任を押し付けて自分はどこか遠くに逃げればいいだろう。
つまり、コイツが言っているのは・・・家族だ。
無理やり働かせていた。
「研究者お前名前は?」
「俺、か?俺は裕也、宮川裕也」
「そっか・・・裕也後は俺に任せてここで待っていてくれ」
そう言ってそこを立ち去ろうとする。
そう、立ち去ろうとした。
大きな銃声が鳴り、足元を大量のケチャップが彩っていた。
「あれ・・・もしかして・・・これ・・俺の血?」
確かに俺の腹と、足は大きく欠損していた。
両方とも大きく穴が空いていた。
「悪いな、主人公。お前に任せるより
成功率が高い方を選ばせてもらった」
研究者の手にあった銃は細かい銀の粒子に還元され、
研究者の体に吸収された。
「お前のお陰だ。俺は決心できた。
今から俺が研究所をぶっ潰す」
「待・・・て・・よ--------ッ」
俺は立ちあがる。
確かに俺の脚と腹には大きな穴が空いている。
それでも----------まだ最高の結末を見ていないから立ちあがった。
「邪魔をするな」
その一言と裕也の蹴りで俺は、世界を旅立った。
俺に力が
俺に知恵が
俺に勇気があれば
そう考えた。
保存しせて。
もう、最近夏バテで、食事の量がご飯一口ぐらい
ああ、ちゃんとメシ食いてぇ。
編集終わった。
いや~急展開。
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