がんばれよ
「貴様の精神を乗っ取ってやる!!」
頭の中に声が響く。
突如吐き気に襲われる。
「貴様の記憶を読み取って、精神から壊してやる」
「やめとけ…お前に俺の記憶は酷すぎる」
頭の中で、話始めるが、少しづつ意識が飛ばされる。
薄れゆく意識の中…七瀬が話しかける。
「大丈夫…アンタなら…!!私知ってるよ…!!
アンタがいつも一人誰かを助けているのを知っているわ!!」
「お前なら大丈夫だ!!…俺達がついてる!!」
七瀬と叶の励ましの声を聞きながら、
意識を手放す。
「あり・・・がとう!!」
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なんだこれは、コイツの記憶じゃないぞ…!!
俺は、生まれた時から、髪は黒かったらしい。
普通の水無月蒼士。
皆と一緒に過ごしてきた普通の男の子だったらしい。
「なんで…?なんで…?僕達を連れていくの?」
水無月蒼士はそこで研究所入ったらしい。
そこで毎日人体実験が行われた。
水無月蒼士だけが実験をBランク合格した。
他の友達は皆最低ランクのE。
実験から帰ってこない友達も多くいた。
だから早く実験が終わる様に水無月蒼士は自発的に実験を受けた。
だがそれ以上成果が良くなる事はなかった。
ある日少女と話した、実験でボロボロの体に関わらず、
満面の笑みで笑いかけてきた。
「一緒に頑張ろうね!!」
彼女はランクC。
最近になってD、Cランクが大量に出たらしい。
翌日、研究が終わろうとした。
人体実験がバレて、政府が子供達を置いて逃げたのだ。
ガッチリと閉められた研究所には出口がなかった。
突如天井が開いた。
空には飛行機が見えた。
「戦闘機…」
誰かが小さく呟いた。
誰しもが死を覚悟した。
空から声が響く。
「研究所がどこにあるのか、知ってるか?
孤島だよ!!
核爆弾よりは威力は劣るが、そこらにあるもんとは違う。
最強の爆弾だ。
対超能力者爆弾!!
RAJだ!!」
爆弾が落ちてくる。
横であの少女が泣いていた。
「僕に出来る事しなきゃ…!!」
空を飛び、爆弾を受け止める。
「ランクAだとッ」
爆発を干渉し喰らう。
白い牙が爆発を食らう。
喰らう。
喰らう。
そして--------------------
大き過ぎる力を手にし、体が吹き飛んだ。
腹に大きな穴を開け上半身と下半身が離れた。
体の中に至っては内臓が全てダメになっている。
少女が泣いた顔で迫って来た。
「ゴメン…もうダメだ
ゴメン…!!」
水無月蒼士は泣いた顔でそう言った。
全部を守るつもりだったらしい。
「大丈夫…アナタはアタシの代わりに生ぎで…!!」
最後の方は涙で何を言っているか分らなかった…
光が水無月蒼士を包み込む。
少女の手から光が。
お腹の怪我が消えていく。
他の場所の傷も。
内臓もどんどん戻って行く。
肌の色は少女と同じ、少し焼けた肌の色になる。
彼女と同じ?
彼女の方をみる。
内臓、お腹、他にも擦り傷、どんどん怪我が増えていく。
「やめろっお前死んじまうぞっ!!」
少女はほほ笑む始めて逢った時の様に。
「大丈夫、私はアナタの体の一部になるから」
そして、光となって消えた。
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「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
「がんばれ!!お前なら勝てる」
「アンタが帰って来ないと、皆安心して帰れないじゃない」
気を失って30分以上声をかけ続けている。
その声が蒼士届いているとは限らない。
叫び声が止まった。
同時に蒼士の耳に二人の声に混じって、ある少女の声が聞こえた。
------皆を守ってあげて
キミならできるよ---------
あの頬笑みが見えた気がした。
「出てけーーーウェイアウトォォォーー!!!!!!」
ウェイアウトが頭から出てきて、バラバラに分解されるのを
目に焼き付けた。
俺は何やっても姉に勝てない…じゅでです。
今日ボウリング行きました。
姉のふざけた投げ方に負けました。
ここら辺の地区で俺一番なのに…
部活でやってるスポーツでも勝てません。
俺はここらで4勝して、喜んでるのに、
姉は全国で5位で悔し涙を流しています。
何が違うんだ…!!
グチに付き合ってくれた方すみませんでした。