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自分の命は何番目ですか?

 

 リブレは、巨大なドラゴンになっていた。

 二足で動く少し体のおおきなドラゴン。

 体の少し上にリブレが、くっついていた。

 体の半身が、上半身がドラゴンの体に飲まれることなく、

 くっついていた。


 しかし、今の蒼士にしてはそんな事どうでもいい。


 「テメェ・・・!!なんて言いやがった!!」


 リブレはそれを理解したのか、はたまたこれをまた『干渉』の能力を使って

 感情を理解したのか?それは分らないが、蒼士の耳には確実にこう聞こえていた。


 「人間に生きている価値はないと言ったんだ、小僧ガキ!!」


 言っている言葉は少しケンカ腰の言い方になっていたが先刻と言っている事は

 なんら変りない。


 「それは、人類にケンカ売ってると考えて貰っていいんだよなぁ!!リブレェェ!!」


 そう言って怒る蒼士の髪はさらに白くなっていた。

 肌の色もどこか赤黒くなっていて、見る人がみれば

 芸術品の様に、恐怖の対象に、悪魔に見えただろう。


 「だから、どうした?貴様らの命なんて、安いだろう、人間の小僧ガキ


 すると、蒼士の拳は高速でドラゴンの顔面目掛けて放たれた。

 ドラゴンはそれを敢えて食らい、ドラゴンの強く強靭な腕で蒼士を掴んだ。


 「どうした小僧ガキやっぱり貴様ら人間には生きてる価値がないと、

 言いたくなってここまで来たのか?」


 ドラゴンの紅い目玉がギロリと音を立てそうな迫力でこちらを見た。


 「お前にお別れを言いに来たんだよ!!三下ァ」

 

 するとドラゴンが蒼士を握る力をドンドン上げていく。

 吐血。

 ドラゴンの顔に血が掛る。

 ドラゴンの蒼士を握る力が更に上げる。

 既にトンという単位に着いた。

 1トン2トン3トン、人間が耐えられる限界など、とっくの昔に越えている。


 「なんだ小僧ガキ貴様それでも人間か?」


 そうやってドラゴンは聞く。

 しかし返答はなかった。

 恐らく体中の骨が折れてしまったのだろう、全く動かないで

 腕もだらんと力なく地面に向いている。

 それを地面に投げつけた。


 「つまらん。小僧ガキつまらんぞ。貴様も俺と同じ、異質の持ち主だというのに」


 何を思ったかドラゴンは自分の過去を話し始めた。


 「貴様ら人間にアッチの世界は分らんと思うが・・・

 お前らがリブレと呼んでいる存在が、アチラでは人間と同じ立場なのだろうな・・・

 我はそこの長男として生まれ、スグに捨てられた。

 異形と言うべきだろうな。

 そこで、育て親に拾われ、なんの不自由もなく過ごしていた。

 しかし、我の親は・・・!!

 世界に殺された。

 人間達がいるこの世界に殺されたんだよッ!!

 ・・・

 ・・・・・・人間に殺された。

 ・・・・・・・・・世界に殺された。

 だったら------------------

 だったら世界に復讐を、そう思ってやって来た」


 「だったら・・・ふざけんなァぁ-------!!」


 そう言って立ちあがった。

 しかし、転んだ。

 それでも、裂けた喉で叫び続ける。


 「それがァ、それがァ、自分の育て親に対する・・・恩返しかよッ!!

  いいや、ちがうね、ただの自己満足だ。そんなの。

  お前は、何をすればいいのか、そんな事ぁ俺には、わかんねぇ・・・!!」


 そこでようやく立ち上がる。

 真っ赤に染まった、学生服。

 白いシャツが台無しだ。

 そんなもん洗えばいい。

 けど----------------

 コイツは今助けを求めてんだ。

 始めてあった俺に。


 「けど、お前のその姿見ろよッ!!

  そんな血に塗れた、人生誰が望むんだ!!

  お前のそんな、辛そうな顔・・・誰が望むんだ・・・!!

  誰がァお前に、死ねと、心を捨てろと言ったァ!!

  お前は、安心させてやればいいんだよ・・・」


 「安心?」


 「そうだ、安心だ・・・

  俺は今幸せだって、育て親に、教えてやればいい

  お前の産みの親だって、立派に成長したお前を見れば

  謝るさ・・・」


 そう言って話しかけるも、意識は朦朧としている。


 「一番大切なのは、自分の命じゃねぇ

 一番大切なのが自分の命だったら、辛いだろ、

 呼吸するのが、生きるのが。

 もっと大切な者がこの世界にはあるんだ。

 それを守ろうぜ、リブレ」


 戦闘は終わった。

 リブレは姿を消し、洪水は綺麗さっぱりなくなっていた。

 そして蒼士は病院に搬送され・・・


 ある世界では、ドラゴンが一匹

 この世界に向かってくるリブレの軍隊に立ち向かっていた。


             「我は、リブレ自由を求める者だ

              向こうの世界に守る者ができた

              自分に命よりずっと大切な者が」

  

海って青い時もあるけど

偶に黄色いよね(キリッ


どーもじゅでです。


まだ感想が一件もないです。

欲しいです。


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