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さっく・あうと  作者: 砂糖あーる
きっかけ
6/51

05話  緊張と準備

えーと持ち物はこれで全部か?なんか心配だな…確認してみるか。懐中電灯、遊び用のトランプ、念のためのお守り。うん、大丈夫そうだな。


 八月二十四日、洸介は今日のための準備をしていた。とはいっても行くのは今日の午後十一時、まだまだ時間はあるし準備をするには早すぎるくらいだ。他の三人はと言うと…もちろん手を付けていない。だって直前やればいい事だし持ち物は少ないし。むしろ洸介が異常だ。


夜の学校とか…………………緊張するな。青春っぽいことだしとても面白そうで今日寝れないかも…あー楽しみだァァ。




 一方、現在時刻は十一時四十分。夜の学校では人がいた。


「ねえねえ、今日例の四人が来るらしいよ」

「ああ、知っているよ。その話、結構広まってたし、職員の間でも噂として流れている」

「まあ、おまえの仕業しわざだろうけど…」

「正ー解ー」


 秘密の場所では二人の人がいた。一人は黒衣、もう一人は白衣を着ている。

 黒衣は『忍団ーPegasus』のことを言っているようだ。白衣はそれを知っていたような口調で答えた。


「さあ、どうやって邪魔されないようにするか…………………」

「最新AIロボット使うんだろ?丁度ちょうど四つだし」

「人間 VSバーサス AIロボ……すごくわくわくするね」


 最新のAIロボット……………秘密の場所には他にもあるが、一番最新なものが四つ存在している。それぞれ背中には付箋ふせんが貼られており、名前が書かれている。左から『ファースト』、『ノイズ』、『エンター』、『トール』。このロボットが何ができるかは知らないが、外見がとにかく怖い。人でも殺しそうな見た目だ。


「今のAIを搭載とうさいしているこいつらなら、確実に邪魔はできない」

「……あ、そろそろ時間」

「もうそんな時間か。じゃあ、始めるか」


 現在時刻は零時ぴったり。今、秘密の実験が開始された。




「うーーーーーーーーー夜だぁぁぁ!!!」

「うるせえよ」

「うわ、雰囲気エグ」

「怖いねぇー」


 八月二十四日、忍団ーPegasusは夜の学校に着いた。現在時刻は十一時五十五分、今から入る様子だ。彼らは想像の倍以上の雰囲気にテンションが上がっている。あのいつも真顔の洸介だって笑顔である。

 とはいっても、学校の門を抜けたのはいいものの、その後どうすればいいかはわからないのだ。

 もちろんのこと校舎の出入口は鍵がかかっている。壊すわけにはいかない。次に窓も壊すわけにはいかないので、入ることができない。

 いきないピンチ、さあどうする。忍団ーPegasusの四人は一生懸命考えた。


「うーん…あ、確か職員室の一番端の窓は鍵が開いてるって噂聞いたことある」

「まじ?よしいくぞ」


 栖春が言うには、一階にある職員室の窓には開いている窓が一つ存在するという噂が結構前から流れていたらしい。その窓というのは、一番端っこの少し大きめの窓。試しに一番近かった和貴が窓を確かめてみた。


「…開いた」

「よし!!入ろう!!」

「うるせえバレるだろ………」


 いつも見ている風景、あわただしい先生の様子はもちろんなかった。でも少しコーヒーの臭いはする。ただ見る角度が違うのと夜と言うだけで全然雰囲気は変わってくるものだ。騒がしさは全くなくて不快感は感じなかった。

 地面に足をつけるや否や先陣を切った団長である祥平は大きな音を立てた。


「あだぁぁ!」


 床にバチーンと体を叩きつけた。どうやら着地に失敗したようだ。豪快に背中から地面に倒れこんでしまった。それを見た他の三人は呆れて冷ややかな目で祥平を見守った。バカじゃねえのかと思いながら続いて副団長の栖春も窓から中に入る。洸介と和貴も続いて入る。

 これで全員の足が地面についた。やはりいつもと違う雰囲気もあって洸介は内心とてもテンションが上がっている。あと少しで隠しきれなくなってしまいそうだが、大きな音はあまり立てたくないのでグッとこらえた。


「よし!探検スタートォォ!!」


 現在時刻は零時ぴったり。今、忍団ーPegasusは動き出した。

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