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さっく・あうと  作者: 砂糖あーる
きっかけ
5/51

04話  夏休み前日

 時は夏休みが始まる前日。とはいっても昨日朝と昼休みに話し合いはしたが。洸介と祥平と栖春と和貴は話し合いをしていた。

 現在時刻は午前八時二十九分、話は終盤に入っていた。


「ということで、チーム『忍団にんだんPegasusペガサス』、誕生!団長はこの僕、神堂祥平です!持ち物は!副団長の栖春くんよろしく!」

「持ち物は懐中電灯と遊べる何かね」

「まとめると少ないな意外と」

「それと、念のための

「はーい席につけー」


 自称団長である祥平は勝手にチーム名を決めだして、名前をダサいなぁと思いつつも面白可笑しくて四人は笑う。持ち物の確認などはメッセージでやり取りすればいいのに、何故か今やるし色々滅茶苦茶だ。

 補足を付けるように和貴が言いかけたところで担任の先生が入って来た。折角せっかくいいところだったのに四人の気分が下がってしまう。


「…………………あれ、福瀬は?」


 教室は先生が入ってきた瞬間みんなが席に座った。だが、一つの席が空いていることに気づいた。その席は現生徒会長である民都の席だった。彼は今のところ皆勤賞ではあるが、遅刻をしたら今までのことがパーになる。あと十秒、間に合うか民都…


ガラガラ


「ハァハァ………すみません……………トイレに行ってて」

「なんだトイレか。あと何秒かで皆勤賞でなくなってたぞ」


 民都は結局間に合った。教室には勢いよく教室の前のドアを開けて入って来て、着席時間の八時三十分の五秒前でギリギリにドアを開けたのであった。民都の席は前の方だから前の方から入って来たのだろう。後ろからだと結構遠い。


「珍しいな。お前にしてはトイレも含めていつも完璧だろ?」

「朝に少しの寝坊もしまして…」


 そういう民都の目元にはまあまあ目立つクマがある。最近寝れていないのだろうか、天才の生徒会長でもそんなことがあるのかと洸介は思った。いつもと違くて違和感がすごい、当たり前のことを思っているが本当に違和感を半端ないほど感じるのだ。


「今日は夏休み前日、あんま調子には乗らないようにな」


 先生は少し浮かれている人に注意をした。夏休みの前日だからって変なことを考えている人がいることを知っているからだ。


「特に神堂、お前が一番狙われているからな」

「ええ!!僕!?なんで!!?」


 祥平は俗に言う陽キャというやつで、声もデカかったりとでクラスでは目立っている。そしてクラスの中心人物でもあるのでみんなから一目置かれている。そんな祥平は日ごろの行いからわかるようにとにかく元気でヤンチャだ。そんな彼が夏休みに入って何もしない訳がない。それを理解しているクラスメイトは一斉に笑い出した。

 その中で洸介はいつものことなので笑うことはスルーしたが、少し気になることがあった。遅れて入ってきた民都、今彼はクラスメイトが笑っているときバッグを背中から降ろして机に乗っける。まだそこまでは良かった。

 だが次の瞬間、洸介は民都の見たことがないほどの笑顔を見た。あまり笑わないようにしているのか、キャラを壊したくないかのかはわからないが、とにかく初めてあんなに口角が上がっている民都を見た。その笑顔は少し怖いような、不気味だった。

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