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第三十一話――魔王の待つ地へ
「これが……アメリカか」
ガルヴェスが拳を握る。
そして、奴がいる。
この世界を終末へと導いた張本人――赤眼の魔王。
「覚えておけ。あの魔王に挑み、敗れた者は数知れない」
ナタリアが低く言う。
「そいつは、現代兵器ですら通じなかった魔物を従えている」
戦車、戦闘機、ミサイル――
かつて世界が誇った兵器のすべてが、奴らには無力だった。
「だが……俺たちは負けない」
俺は二丁拳銃を握りしめる。
魔物をその身に宿し、人を超えた存在となった俺たちなら、
魔王に立ち向かうことができる。
「行くぞ……最終決戦だ!」




