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あなたを解放してあげるね  作者: 青空一夏


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続編その4-2 双子の成長(エリザベス視点)ー精霊の加護

 リリアンお姉様はとても活発で、お母様からは火魔法を、お父様からは水魔法の上位魔法である氷魔法を受け継いだ。エドワードお兄様はお父様の氷魔法を受け継ぎ、さらに形態変化魔法までマスターしている。二人とも魔法の天才なのよ。けれど、私は火魔法も氷魔法も受け継がなかった。


 それがわかった時は、とてもがっかりしたわ。お父様やお母様、それにお祖父様やお祖母様にまで申し訳ない気がしたの。私だけ劣等生でごめんなさいって、そう思った。


「魔法ができなくても、エリザベスには絵や音楽の才能があるから全然気にすることないぞ」

 リリアンお姉様は、朗らかに笑った。


「魔法なんかできなくても、私もグリオもエリザベスを守るから大丈夫さ。エリザベスの歌声は天使のようだし、作るポエムも素晴らしいよ」

 エドワードお兄様は、私の頭を撫でてくれた。


「そうですとも。エリザベスにはエリザベスの素晴らしさがあるわ。だから、なにも引け目を感じなくとも良いのよ」


「エリザベスが明るく元気ですくすくと成長している姿が見られるだけで私たちは嬉しいのだから、なにも気にしなくていい。魔法が使えないことなど、取るに足らないことだからね」


 お母様とお父様はそうおっしゃった。だから、私は自分に自信を持つことができた。私がどんな私であっても、まるごと受け止めて認めてくださるお父様やお母様は大好きだし、慰めてくれたリリアンお姉様もエドワードお兄様も優しい。


 お祖父様やお祖母様も、私に魔法の力がないことをまるで気にしていなかった。「そのぶん、きっといろいろな加護がエリザベスにはあるのでしょう」なんて不思議なことをおっしゃったわ。


 加護って、神獣グリオのことかしら? 確かにグリオは私たちとはいつも一緒よ。でも、冒険好きなリリアンお姉様やエドワードお兄様に、私がついていけないことが多くなってきて、最近はあまり一緒に行動していない。



☆彡 ★彡


 

 ある日のこと、家族みんなで高原へピクニックに出かけた。私はその日もスケッチブックと絵の具を持っていた。息をのむほど美しい花々や、緑豊かな風景に出会うと、自然と筆を持ってしまう。自然の美しさをそのまま紙の上に捉えようと、無意識に手が動きだしてしまうのよ。


 私が夢中で絵を描いていると、不思議なことが起こった。私の周りにふわりと優しい光が現れ、周囲がほのかな輝きに包まれた。そっと見上げると、緑や花の精霊たちが私を取り囲んで、興味深く私の絵を眺めていたわ。精霊たちは、私の絵に描かれた自然の美しさに引き寄せられたみたい。


「自然を心から愛する心を持つエリザベスに、生命の息吹を授けます。これより、枯れた生命もエリザベスの手によって蘇ることでしょう」


 神秘的な精霊たちは鈴を振るような綺麗な声だった。


 それ以来、私が枯れかけた花に優しく触れると、驚くべき変化が起こるようになった。その瞬間、私の手から温かな光が溢れ出し、花へと流れ込んでいくのよ。瞬く間に、花は元気を取り戻し、鮮やかに咲き誇ったわ。


「まぁ、素敵な魔法を手に入れたわね。緑や花の精霊の加護だなんて、とてもロマンチックだわ」


 お母様とお祖母様は、私が花々を元気に咲き誇らせる様子を見て、にっこりと微笑んだ。私が花や緑の精霊さんたちと親友になって、お話ができるようになるのは、もう少し後のお話。私は素敵な家族から愛をいっぱいもらい、楽しい毎日を過ごしたのだった。




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