【作品紹介006★】冒険者ギルドが十二歳からしか入れなかったので、サバよみました。
この作品紹介エッセイを始めて3ヶ月。ここまで紹介できた作品は今回を含めて6作品。だいたい1ヶ月に2作品ほど紹介しいる計算です。ありがたいことに、紹介するにつれブクマも少しずつ増えてきていて、密かに目標に定めていたブクマ100越えも近づいてきてます。実に嬉しい限りです。
それで、今まで紹介した5作品を振り返ってみたのですが、なんと、紹介している作品のうち女主人公モノが過半数を超えているんですよね。
私は主人公の性別に拘らないタイプですが、過半数を超えているのは予想外。私が尊敬しているひょろさんの作品紹介エッセイでは女主人公モノは対象外のようですので、ある意味棲み分けができているなと思ったりするわけですが。
とは言え狙ってやっているわけではないので、今回紹介する作品は普通に男主人公です。まぁ、男と言うと語弊があるんですけど。9歳の男の子ですから。
つまり男の子による等身大の冒険譚。それが今回の作品の今のところのコンセプトです。
■この作品をどうやって見つけたのか?
今回は、オーソドックスに『なろうファンDB』のこだわり検索で、今年連載開始かつ昨日更新されたファンタジー作品、ただしハーレムは除外、総合ポイント1000以下の条件で絞り、ブクマ数順に並べ替えてスコップして見つけました。
実は最近、新作のみのスコップをして、目をつけた作品がいくつかあったものの、いずれも更新が止まってしまって咽び泣いたという記憶があり、それで検索条件に「昨日更新されていること」という条件を入れてるんですよね。
で、表示された検索結果一覧を眺めていて、目を引くタイトルだったという理由で読んでみたのがこちらの作品です。
■見つけた時のステータスは?
ブクマ146、評価ポイント368。平均評価は8.98だったので、ランキング外作品の平均よりは高いと言ったところでしょうか。
このあたりの数値だと総合ランキングはおろかジャンル別ランキングの掲載実績も無いはずで、かなり埋もれている部類の作品と言えそうです。
ただし誰しもが目標にしているであろうブクマ100は突破しているわけですので、それなりの数のスコッパーさん達からすでに支持を得ている作品であるとも言えそうです。
■何話まで読み進めたのか?
最新話の61話まで一気読みしました。地の文がかなりしっかりしているので、文字数以上に読み応えを感じさせる作品でした。
■この作品のどこが自分に刺さったのか?
なろうの人気作品を読んでいると、主人公はチートは当たり前で、仮に不遇スタートでもどこかでイベントが発生してチート的な何かを手に入れ、一気に成り上がるという展開が実に多いわけです。ただ、そういう作品ばかりを浴びるように読んでいると、今度は逆の作品も読みたくなるというのが読者心理というものでして。そんな私の希望を満たしてくれるのが今回の作品でした。
突然のアクシデントによって、いきなり知らない町で1人で生きることを余儀なくされる、それが物語の始まりです。
アクシデントがアクシデントなだけに優しく近寄ってくる大人にすら警戒をしてしまう。それでも生きるために彼が選んだ道は冒険者ギルドでした。しかし9歳では年齢制限に引っかかって登録できない。なので、12歳とサバを読んでの登録となります。
あっという間にタイトルが回収され、そのあとは、サバイバルな日々と他の冒険者との交流が描かれることに。ただ知り合う冒険者は一癖二癖ある人たちばかり。彼らに時に振り回されながら、少年は少しずつ冒険者として生きる術を身につけていく。
これがおおよそのあらすじであり、正になろうの王道とは真逆の、地に足のついた成長物語でしょう。
特に1章で登場する引退間近の老冒険者との話は、涙なくしては読めません。慎重で老獪で1つのことを突き詰めたFランク(ギルド中最低ランク)の偏屈なソロ冒険者、彼が主人公に出会って何を思いどんな選択をするのか、その様子が実に丁寧に描かれていました。
■どんな人に読んで欲しいか?
この手の作品で思いつくものは、『レイロアの司祭さま』や『テグスの迷宮探訪録』でしょうか。活躍は地味だけども、少しずつ成長する主人公を見守りたいという読者にピッタリだと思います。
また、そこまで行かなくとも、なろうのランキング作品とは違った方向性の作品を読んでみたいという読者の方にもオススメです。
■ざっくり評価
8.5
■テンプレ要素
なし
■作品成分
成長 60%
冒険 25%
人情 15%
■更新頻度
週に1〜2回更新
■URL
https://ncode.syosetu.com/n6554gv
できれば週1ペースで紹介したいと思いつつ、ストックが無いので本当に出たところ勝負なんですよね。そう考えると、週1ペースでコンスタントに更新を続けている作品紹介エッセイなんて、化け物じゃんて思ったり。