【作品紹介005★】眠れる森の悪魔
前回の作品紹介から結構間隔が空いてしまいました。
良い作品が見つからなかったからと言うわけではなく、単純に身の回りが忙しかったせいです。はい。なんか前回も似たような入り方してた気がします。
さて今回は、前回紹介した作品同様100万字越えの長編となります。ただ連載開始は2021年なんですよね。7ヶ月でその文字数てどれだけ筆が速いのだろうという話ですね。筆の速さも間違いなく才能だと思うので、活字中毒の人とは抜群に相性が良いのではないでしょうか。
なお文字数が多い作品は、スコップしてもなかなか「読むぞ!」て気持ちになれずに積読してしまいがちですが、幸いこの作品は最初の数話読んで引き込まれてしまったのと、読みやすかったので数日かけて最新話まで追いつくことができました。
■この作品をどうやって見つけたのか?
なろうには、総合ランキングには縁がないけど細々と連載を続けていつのまにか総合ポイント4桁を達成する作品というのが、少数ながら存在します。
これらの作品は、単に運やタイトルのせいで総合ランキングに載らなかっただけの作品であり、面白さに関してはなろうの水準以上であることが保証されていると言っても過言ではないです。
今回の作品はそういった作品群をスコップして見つけたものとなります。この作品、タイトルだけだと引きが弱かったのですがあらすじが良く書けていて、それで私の良作アンテナに引っかかったというところです。
そう考えると、やはりタイトルだけじゃなくあらすじも大事。
■見つけた時のステータスは?
ブクマ約960、評価ポイント約2250でした。平均評価はなんと9.27。
総合ランキングに入れない作品というのは、目が肥えていて容易に満点を入れないというユーザーの割合が高くなっていて、平均評価は渋くなります。その中で9以上をキープできているのは正直相当凄いことだと思いますね。
また、このエッセイで取り上げているだけあって総合ランキングに入った履歴は無し。ただ、今年連載開始で総合ポイント4000以上ということなので、ジャンル別には幾度となく顔を出していただろうと思われます。
■何話まで読み進めたのか?
4日かけて2021年9月7日時点の最新話まで読み進めました。
■この作品のどこが自分に刺さったのか?
まず「ベリアルド家」の特殊性を軸にした一風変わった貴族の物語というところが面白いです。
いわゆる天才ばかり輩出する家系なのですが、天才であるが故に皆サイコパス。
この辺りは実力が足りない書き手さんが描こうとすると、上っ面だけのご都合主義的キャラ造形になりがちなのですが、この作品はそれぞれに特徴があり頭のネジが何本かとんだ人たちみたいな形で上手く着地していて、どのキャラも大変魅力的に映ります。
個人的には主人公の兄であるディディエが良いです。また彼らサイコパスに振り回される常識人の面々もキャラが立っていますね。
サイコパスが物語のスパイス(唐突に韻を踏んでみた)というわけです。
また、この作品のもう一つの特徴として魔術関連の掘り下げもかなりよくできている点にあります。主人公は異世界転生に良くあるタイプの俺tueee型なのですが、それに止まらず、既存の魔法を解析して新しい術式や魔道具を生み出す様子はロマンを感じます。
ストーリーに関しては、章ごとに大きく展開が違うので、飽きが来ない構成になっていますので、先に述べた読みやすさに加えてこの辺りの特徴も100万字をノンストップで読めた理由なのかもしれません。
あえて似た作品を探すとすれば『本好きの下剋上』や『サイレント・ウィッチ』あたりの名作が思い浮かびますが、この作品はそれらと比較しても劣らぬ面白さだと思います。
■どんな人に読んで欲しいか?
上で名前を挙げた作品を気に入ってる方とは、おそらく相性が良いと思われます。
基本女性向けの作品かと思いますが、異世界恋愛モノの甘々成分はかなり薄めてあるので(今後濃くなる可能性は無きにしも非ず?)、男性でも十分楽しめるのではないでしょうか。私も楽しめたわけですし。
■ざっくり評価
9
■テンプレ要素
無双 3/10
悪役令嬢 8/10
転生転移 8/10
■作品成分
成長 10%
魔法 25%
恋愛 5%
内政 30%
コメディ 10%
サスペンス 20%
■更新頻度
最近はほぼ毎日更新されています。たまに1日空いたりします。
■URL
https://ncode.syosetu.com/N3807GT/
まだまだ続くよ!ストックはあります!ただ紹介するタイミングは今じゃないって作品ばかり。