【作品紹介009】暗黒卿の魔国譚
スコップ。それは半ばギャンブルみたいなもので、まるで成果が出ない時もあれば、その真逆の時もあります。
駆け出しのスコッパーの場合は前者のケースが多いようですが、3級スコッパーともなるとそれなりに嗅覚が鋭くなっていますので、まるで成果が無いケースはぐっと減ります。
一方いくつもの成果を得るのは、嗅覚が進化してもなかなかむずかしいなと感じます。
ところが。なんと今の私はノリに乗ってまして、前回のスコップ後に一気に4作品も候補が増えて、現在5作品のストックがあります。すごい。
でも、残念ながら私の筆はスコップほどには優秀ではないようで、これを書くのに1週間かかってます。何てこった。ストック全部紹介終わるのはいつになることやら。
■この作品をどうやって見つけたのか?
前回の作品もそうだったのですが、今回の作品も『ブクマ100突破リスト』からのスコップになります。超有能。
で、そのリストを眺めていてシンプルかつストイックなタイトルということで惹かれたのがこちらの作品。
当時の私にはタイトルから立ち昇るロマンオーラが見えたとか。この作品には何かある!と思ってあらすじも読み、ますますロマンオーラを感じて本編に突入したような記憶があります。
■見つけた時のステータスは?
ブクマは言わずもがなの100を超えたところで、評価ポイントは200。文字数70万字を超えていてこの状態ですから、かなりの埋もれようと言えるかもしれません。正直なろう屈指レベルの過小評価であると憤慨せざるを得ないです。
■何話まで読み進めたのか?
もちろん最新話です。実はこの作品、あとでは詳しく説明しますが主人公が勇者のお師匠さまとして立ち回る勇者パートと、魔王軍の傘下に入って成り上がっていく魔王パートが、章ごとにおおよそ交互に描かれています。
その中で魔王パートのほうが好みにマッチしていたため、あっという間に読んでしまい、現代編ではややもたつきながら読み進めるという山あり谷ありな読み方になってました。その結果、最新話に追いつくのに1週間程度を費やしています。
■この作品のどこが自分に刺さったのか?
技巧を凝らした2パート制というところがこの作品の最大の特徴であり魅力です。
1つはなろう伝統の勇者召喚をベースにした物語。主人公は複数召喚された勇者たちのお師匠さまというポジション。
もう1つは勇者と対極にある、魔王の右腕と呼ばれる地位に上りつめるまでの物語。最初人間側として戦ってたんですが、魔王にぶっ殺される寸前でスカウトされます。そして数百年に及ぶ修練と様々な事件の解決を経て成り上がります。
つまり後者は過去に起きた出来事をなぞることになり、最終的には現在進行形である勇者パートに収斂していくことが期待されます。
そもそも、なぜ勇者たちのお師匠さまという役割を引き受けたのかという動機が謎なので、おそらく過去の話が進むにつれて徐々に明かされていくのでしよう。
また、特に魔王パートの話はメチャクチャ熱い展開が多いのが良いです。それと比較すると勇者パートは淡白な印象を受けていて、もしかしたらそれも作者さんの計算通りなのかなとあれこれ想像を巡らせています。
■どんな人に読んで欲しいか?
伏線が回収された瞬間にアドレナリンが放出される系の読者さんにはオススメだと思います。本格的な伏線回収はまだこれからな気がするので、是非リアルタイムで追いかけてほしいと思います。
もちろんそんな尖った読者だけでなく、単純になろうテンプレが好きな人や王道ファンタジーが好きな人にも十分満足いただけると思います。
■ざっくり評価
8.5(勇者パート8/魔王パート9)
■テンプレ要素
転生転移 6/10
無双 9/10
勇者の魔王 6/10
■作品成分
成り上がり 30%
恋愛 10%
成長 30%
コメディ 5%
バトル 25%
■更新頻度
3日ごと
■URL
https://ncode.syosetu.com/n9248gt/
そろそろブクマ100行きそうで毎日ドキドキしています。