【作品紹介008】オフィーリアの解読書~文字を愛した少女は、ただ文字解読がしたいだけなのです~
前回の投稿から2週間。投稿後も淀みなくスコップを振るっておりました。そうして、これは!と思える作品に出会えたのですが。丁度章末で連載が中断していて、書き溜めた後再開するということで、紹介はもう少し先にしようと決断しました。
そんなわけで、また他の作品を探す旅に出て、ようやく自信をもって紹介できる作品に出会うことができた次第です。
今回の作品は、前回紹介した『この世界には築城士という職業は無かった』と設定が似ていて、ある日とある事故がきっかけで前世の記憶を思い出すところから物語が始まります。育った環境は孤児院のため、前世の知識で生活改善を図り、それをきっかけとして主人公は徐々に周りに認められていく流れになります。
立て続けに似た作品をスコップしてしまうあたり、この手の設定は私の好みのど真ん中なのかもしれません。
■この作品をどうやって見つけたのか?
『なろうファンDB』屈指の有能機能、ブクマ100突破リストを眺めていて見つけた作品です。タイトルとあらすじで「あーこういうの読みたかったんだよね」て気持ちにさせられてしまい、読むしかなかったというところですね。スコッパー、チョロい。
■見つけた時のステータスは?
すでに述べた通りブクマがちょうど100を超えたあたりで、評価ポイントは100ちょいですかね。作者さんはTwitterのアカウントをお持ちのようで、そこからの繋がりでしっかりした感想を書いてくれる読者が数名という状況です。余談ですが、この感想というのは馬鹿にならないもので、読むかどうかを判断する材料になりえるため、運次第な面もありつつ最初に良い読者と出会うことはとても重要だと思います。
作品の発表は9月末なのでまだ半月というところ。それでブクマ100を超えたわけですから、発表後に即総合ランキング入りみたいな化け物を除くと、なかなか順調な滑り出しを見せている作品ということが言えそうです。
■何話まで読み進めたのか?
1日で最新話まで追いつきました。6万字ほどなので、あと何話残ってるか確認するタイミングさえ無かったです。「え、もう最新話!?」という呟きが漏れたとか。
■この作品のどこが自分に刺さったのか?
異世界転生モノによくあるチート系とは異なり、「古代文字を解読する」という自分の興味にスキル全振りしているというところが良いですね。ちなみに、スキルっていうのはあくまで比喩であって、今回の作品にスキル制という要素が含まれているわけではないです。
この手の作品だと、なろうから書籍化した『フシノカミ』あたりが近いかなと思うのですが、古代の情報を読み解いて、今の生活を豊かにして成り上がっていくタイプというのは、なろうではあまり見かけないが故に新鮮に映ります。
また、そういう展開の場合、当然ながら古代から現代にかけての断絶がなぜ起きているかという疑問が生まれます。なので、何か理由がありそうだということを物語の中で匂わせつつ話が進んでいくわけですが、これが非常に困ります。だって続きが気になって気になって気になるから。
しかし、まだ19話です。
謎が解き明かされるのはおそらくかなり先でしょう。果たしてどういった解を示してくれるのか、今から楽しみですね。
さらに、ステータスオープンの無い非ゲーム的世界観というのも個人的にはツボです。その上で野菜一つとってもその世界固有の名前がついている点に作者のこだわりを感じます。
この辺りは異世界サンドイッチ論争があるほどに議論の尽きないテーマですが、あえて異世界の固有名詞を用意してこだわる姿勢を、私は強くリスペクトしています。
加えて魔法体系もいわゆる五行に止まらないものとなっており、独特なアレンジが期待できそうというところも非常に好印象です。
■どんな人に読んで欲しいか?
今回は女主人公なので、女主人公は宗教上の理由で読まないという人以外にはオススメです。
また、メインテーマ自体は独自性が高いものの、主人公の成長過程ではなろうテンプレをふんだんに活用している描写もあるので、テンプレ好きな人にも楽しんでもらえる作品かなと思います。
■ざっくり評価
9
■テンプレ要素
転生転移 8/10
チート 7/10
■作品成分
成長 30%
成り上がり 30%
ロマン 40%
■更新頻度
毎日!
■URL
https://ncode.syosetu.com/n7975hf/
この作品の紹介を投稿する日に、昔バズった異世界サンドイッチツイートが発掘されてRTといいねされまくっていることに運命を感じます。




