111.映画『国宝』観てきた!!
こんばんは、ふとんねこです。
観たい映画がなくても、何となく映画館に行きたいときってありませんか? ふとんはわりとあります。一つのことだけに強制的に二時間ほど集中させられる空間、結構好きです。
まあ今回は観たくて行ってきましたけど!
それでは『映画『国宝』観てきた!!』と題しまして感想を連ねていこうかなと思います。例のごとく布教したいねこなのでネタバレなしですよー!!
ではでは。
『国宝』、6月6日公開でしてふとんは公開初日に行った形となります。なんかすごいファンみたいですね。
でも実は全然知らない作品で、四日ほど前にたまたまYouTubeで予告を見たのがきっかけでした。なんかすごそうな予告だぞー、と飛ばさずに最後まで見ちゃった。
ヤクザの組長の息子である主人公が、ある日突然抗争的な押し入りで家族を失い、縁のあった歌舞伎役者のお家に引き取られるところから始まる物語です。
ヤクザと芸能の世界がこっそり繋がっている時代、と言うことで作品内の時間軸は2000年以前の時代がほとんどでちょっと画面の雰囲気がノスタルジーでしたねぇ。
タイトルの通り、主人公が何も持たぬ子供時代から芸事一つで成り上がり、最終的に人間国宝になる、というお話です。
これだけ聞くとシンデレラストーリーというか何というか、華やかで快活な物語を想像するかもしれません。
けれど、映画を見終えた感想は一言「壮絶」でした。
ともすれば邪悪と捉えられてしまいそうな場面も多くありました。呪いと言えてしまいそうな場面も数多く。
でも、その全てがひたすらに物悲しかったです。壮絶で、凄絶で、美しくて残酷で悲しかったのです。
凄まじい物語でした。
映画の最中に涙ぐむようなことはなかったのですが、幕が閉じて、エンドロールが始まったその瞬間にじんわりと、涙が出ました。
何の涙なのか形容するのは難しく感じます。言語化しなくていい、多分その瞬間の素直な情動だったのでしょう。
主演の吉沢亮さん、すごかったなぁ……
普通の俳優と歌舞伎俳優は素人なりにすごく違うものだろうと思います。けれど、きっちり歌舞伎を演じておられました。壮絶、と感じさせるだけの鬼気迫る感じ、気迫が見事の一言です。
顔面力の強さで漫画の実写化とかしてるイメージだったので、こんなに凄い俳優さんだったのかぁ、と大変失礼な感想を抱くなどいたしました。
何せ何も持たぬ状態から才覚一つで成り上がり人間国宝に至る物語なわけですから、主人公の「才覚」に説得力を持たせなきゃ破綻するじゃないですか。音楽などの演出の後押しもありましょうが、それをやってのけるのは凄いことです。
あとあと、歌舞伎がちゃんと歌舞伎だったのが良かったです!
観に行く前、うすぼんやりと「ファンタジー歌舞伎だったらどうしよ」と不安を抱いていたんですよね。
ファンタジー歌舞伎、というのはまあ、ニュアンスは伝わるんじゃないかな。歌舞伎ってこんな感じだろ!とでっち上げた偽物、っていう感じのやつ。
まあ監督や脚本の方々も凄い人たちが集まってたから大丈夫だろう、とは考えていたんですけれど、それでもやっぱり何か、伝統芸能ってふとんの中で特別で、映画のために果たして舞台裏を教えてくれるんだろうか、みたいな偏見がね……
蓋を開けてみれば杞憂も杞憂。衣装も道具も本物、見事の一言です。
あーっ、やっぱり歌舞伎観に行きたい! いつか行きたいと思ってるけど行きたい!!
あとあと、暗闇に光が差してきらきらが舞っている景色が度々出てくるのですが……
エンドロールのときにね、ふ、と上を見上げたら真っ暗な中にエンドロールの文字の分だけの細い光がスクリーンへ向けて差してるのが見えましてね(一番後ろの方の席なので)そこに埃とか塵が横切って、きらきらしていて……
物語の中のきらきらとは違うものだけど、何だか密やかに綺麗で、今日初めて気づいたのもあってそのあとは度々見上げてしまいました。
こんな感じです。
日付的には昨日公開されたばかりなので是非是非皆さん観に行ってみてください。映画館で見て後悔しない作品だと思います。
あっ、でもね、上映時間175分です。
ほぼ三時間!! 長い!!
心にはあっという間に感じられましたが、膀胱にはあっという間に感じられないこと確実なので皆さん、餅を、餅をお食べになって劇場へ行ってください。ふとんは餅の力で余裕のよっちゃんでした!! 餅イズ神!!
それでは、今回はここまで! 次のネタもできてるのですぐ書く予定!! ではまた!!