1話:異世界へようこそ
そこにいる君は相対性理論というものを存じているであろうか。
僕は小学2年生にして初めてその名を聞いた。正直今でも実態など明確に捉えられているものではない。せいぜい頭の中で舌を出した老人がコチラを覗く肖像が浮かぶだけだ。
ここでこの話題について打ち切っても、なんとも無味乾燥な結果になってしまうため、異世界不適合者たるこの僕が、この話題について思っていることを話そう。
『相対』。。。
他との関係の上に存在あるいは成立していること。
え、意味が違うって?おいおい、何のための0話だ。言っただろう。僕はボキャ貧なんだよ。。。調べたに決まってるじゃないか。。。
まぁ、相対性理論という単語における『相対』の意味は広義的にコレに当てはまるのではないかな?
さて、本文冒頭の最初の一行目。。。
僕は。。。
結論から述べよう。
私は既にそこにいた。そう、『異世界』に。
「...」
暗い閉ざされた世界から、見事なまでの異世界転移だ。いかにもテンプレート。異世界モノに飽きたそこの君は、今すぐにでもブラウザバックをしようとしているに違いない。むしろ、してもらっても構わない。
なぜなら、これは僕をその沼へと陥れた異世界の、ただの記録を残しただけであり、出土したこの回顧録を見る者はほんの一部にすぎないのだから。いや、見るべき者か。。。
「...」
言葉も分からないこの新天地で、僕の黒く美しき新生活の幕開けときたもんだ。
まぁ、多少言葉が分からなくても、所詮コミュニケーションツールに過ぎないのが『言語』というものだ。異世界あるある超ド級定番のスーパースキルでもない限りは人の手を借り、自分で学ぶしかなさそうだ。
しかし、ここに訪れて当面の間ではあったが、それ以外で困ることはなかった気がする。いや、困らないように周りの連中らが助けてくれた、というのが適切であろう。楽しい時も、納得がいかなかったときも、悲しい時も、喜ばしき時も。。。同志、っていうのが適切なのかな。
だから今でも思うんですよ。
「なぜ助けたの?」