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引っ越し準備

 ツキヨミは王都ダンジョンの最深部の古代遺跡に来ていた。眷属たちも全員集合しています。これより古代遺跡を亜空間に収納します。収納庫を裏返しして古代遺跡を包みます。収納庫をもとに戻しますと、あら不思議、古代遺跡は消えています。巨大な空間があるだけです。小部屋がそのまま残っています、小部屋を開いて転移陣を破壊します。土魔法で小部屋を岩に変化させます。なにか泥棒みたいですね、しかし魔王と人間を守るには、神の出入口を塞ぐのが一番良い方法だと思いました。


 ツキヨミ達が出入りした、すべての転移陣を破壊しました。証拠隠滅です、相手は人間を召喚して魔族の国を滅ぼそうとするほどの神です、このぐらいしないと安心できません。


 ダンジョンの外に出ると、さすがツキヨミもほっとしました。ダンジョンの近くは露店や冒険者で雑多です。猫と隼はツキヨミについてきます。虎と狼は隠れてもらいます。十人衆は変装術で守ってもらいます。ツキヨミは相手が神と知ったときからビビッてます、女の子だから臆病なのです。


 農場は2期目にはいってます。ロボットが多数働いています。今期の収穫が終われば、ロボットは亜空間に戻すつもりです。旧時代の原子炉を改良して、時空の狭間に戻ったとき、働かせるつもりです。魔族十人衆と虎とダンジョン狼と隼と黒猫も増えます。


 2期目の収穫が終わり、ロボットは順次亜空間の工場で改良しました。もう放射能事故の心配はありません。

 ツキヨミの工場はダンジョンの水空間のなかに展開して、古代遺跡とともにあります。ツキヨミの館と古代遺跡の亜空間は転移魔方陣で結んであります。瀟洒な建物と池の空間とは別にしました。いま建物の亜空間は収納庫のなかです。


 いまツキヨミは自分のダンジョンの水空間に展開されている亜空間にいます。ロボットの改良です、電脳を高度なものに変更して、自分たちでロボットの組み立て、修理、改良ができるようにしました、たんなる土木建築ロボットからPCの製作、修理まで出来る万能ロボットです、魔法はフュージョン魔法を使えるようにしました、これでデーターを渡せば、大概の物は出来ます、24時間働いてくれるので、便利です。


 工場亜空間は建物亜空間よりこぶりです、実務本位で作られているため、水の中のダンジョン管理人には、丸見えです。王都のダンジョンから持って来た古代遺跡もあります、階層を床パネルで仕切られ半径5kmぐらいです。管理人は結界の中に入って行きます、事務所にいるツキヨミのテーブルに近づき、お話があるそうですが、といって近くの椅子に腰かける。「わたしは、この世界にあと一年しか居られない、管理人さんはこのダンジョンをどうしたい」


 突然の話に戸惑う管理人さん、「もし、なにか手伝うことがあれば協力する。資金もある」ツキヨミの言葉に、管理人さんは「私も一緒に行っては駄目ですか、ツキヨミ様は亜空間をお持ちです、私はダンジョンと共に生きなければなりませんが、ダンジョン全体を亜空間にいれることが出来れば、一緒に行けます。」必死だった、長く暗闇の世界での独りきりが、そうとう堪えているのだろう、ツキヨミの、魔物たちは友達にならないか、との言葉も首を振るばかりです、ダンジョンに冒険者や人々が出入りするといっても、魔物を倒すだけで、私の友達にはなってくれない。泣くばかりです。


 「管理人さん、ダンジョンはどのような場合、死ぬのですか、もし、ダンジョンが死んだ場合、管理人さんも死ぬのですか」ツキヨミの言葉に管理人は答える「魔物の再生が追いつかない場合、ドロップアイテムが無くなった場合、私が死んだ場合、人々が来なくなった場合。ダンジョンは死にます。同時に私も死にます。」寂しそうに言う。


 「ダンジョンは神が造ったのですか、」ツキヨミの問いに管理人さんは、頷く、「でもツキヨミさんのような神ではありません、もっと古い神様です、ツキヨミさんや、影丸さんは友達になれますが、古い神様は友達になれません、人とは違うのです」恐らくコトアマツカミのひとりだと、ツキヨミは考えた。


 まだ時間がある、影丸、どうする、ツキヨミは影丸に相談を持ちかける、「おまえは私より頭がいい、考えろ、命令だ」


 自分に答が出せないから、影丸をせめるツキヨミに対し、メンドクサクなって連れて行きましょう、ダンジョンは亜空間にいれて、展開したまま次元の位相をわずかにずらします。管理人さんをこちらの世界に連れてきて、ダンジョンと神威で関連付けます。ダンジョンは管理人さんと同じものとして存在します。ほかの人にはダンジョンは見えません。見えるのは管理人さんだけです。


 「農場を細かく分割して、農民の小屋を作ります。かなりの小屋ができます。3期目の農作は入植者に売却することが前提です。」「館はどうする。」「国に売却するか、村の学校、病院、集会場などに使ってもらいましょう」すでに撤退の準備です。


 入植者の数はかなりにの数にのぼります。所帯あたり100m×100mにして500所帯、裕福な村が出来ました。館は学校、病院、集会場、村議会をかねています。商業地域も作りました、もう村というより街です。牧場経営も民間に一任しました。


 領地内のダンジョンを亜空間で覆います、亜空間の次元を管理人さんとわずかにずらします、ツキヨミは神威で管理人さんと亜空間を関連付けます。次元をずらした亜空間は、誰の目にも見えませんが、管理人さんの体の一部であり、全部です。普段は管理人さんはツキヨミと共に暮らします。


 農場の売却益、2期の収穫売上げ、ツキヨミは今、かなりの資金をもっています。亜空間の工場の整備、古代遺跡の保存修理、時空の狭間で住居用に使っている亜空間の規模拡大、なにせ住民が増えました、十人衆、虎、ダンジョン狼、黒猫、隼、管理人さんも一緒です。しかし、工事にお金は使えません、ここの人たちは技術がないのです。ロボット100体に任せるしかありません。


 ツキヨミはメイドさんが欲しいのです。誰もいないとき、話し相手になってくれて、朝寝坊のとき食事を作ってくれて、洗濯してくれて、掃除してくれて、眠るとき子守唄を唄ってくれて、抱き枕になってくれる、愛らしいメイドさんです、最近影丸が冷たいのです。


 朝からツキヨミは研究室に入っています。ロボット5体を助手にしてオートマタを作っています。16歳ぐらいの少女を作っています、動力は遺跡にあった原子炉を改良したものです。影丸が時々見にきます、興味があるのです。「ツキヨミ様、ちゃんと、この間のレストランのレシピもインストールしてくださいね」とか、「髪はおかっぱの方が可愛らしい」とか、うるさいです。個性あふれるメイドオートマタ10体を作りました。男性オートマタ10体も作りました、この子たちは人間の3倍程度の体力をもたせました。精密機械作成の助手にも使えます、医学の知識も持たせ手術もできます、忍法もつかえます。


 管理人さんとツキヨミが話しています。オートマタのメイドが紅茶を持ってきます。「あなたは、その姿で不便がありませんか、人中に出て行くのに、姿を変えることが出来ますか、もし無理なら依代としてオートマタを作りますか。」


 管理人さんはニッコリと微笑み、姿をクリアな水から人間にと変化させた。大丈夫です、これからツキヨミさまと一緒に生きていけると思うと、嬉しくって、ありがとうございます。丁寧に挨拶する美しい初々しい女性がいた。


 


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