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1. 夢の中の少女

 できれば横書きスタイルのままで読んでいただきたいです。

 でないと矢印の方向が、よくわからないことになってしまいます。

 宜しくお願いします。

「あなたの貴重な時間を、ほんの少しだけ私に下さい!」


 夢の中の女の子は叫ぶようにそう言った後、

 頭を下げ、

 目を閉じ、

 握手を求めるように右手を差し出した。


 俺は少しの逡巡の後に、努めて優しくその手を握った。


 冷たい手だった。


 彼女の瞳は開かれた。


 そして彼女は、俺に言った。


「私は死にます。しかも、あなたのせいで死にます。だけど、あなたの行動によっては、私が生存する可能性があります。どうか私を探し出して。どうかどうか、私を助けて下さい」


 わけがわからなかった――。




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