夜戦
6月12日PM23:00
静かな夜だった。俺が向かうのは卑しき人間の欲望渦巻く桃源郷。そこに広がる光景が心に浮かべば、自然と歩みは速くもなろうというもの。世の中に数多く欲望の坩堝ありというものの、そこにあるのは超特級のいわば魔物。一度知ってしまってはもう戻れまい。
「くくっ」
思わず笑みが溢れる。
おっといけない冷静さを保たなければ、生半可な覚悟ではこちらが喰われてしまう。
そろそろ見えてくる頃か?
漆黒の世界に煌々とガガヤク「7」の文字
そう、深夜のセ◯ンイレブンである
俺の到着を察知しその魔物は大口を開ける
♫〜♩〜♫〜
くくっ、陽気なメロディを奏でやがる!幾ら取り繕うと俺の眼は誤魔化せない…
「らっしゃっせ〜」
気の抜けた出迎えを無言で受け流し、
ポッケに手をいれ雑誌コーナーに向かう
なるほどなるほど…
歩幅を緩め周辺視野でグラビア女優の「モノ」を吟味する。
残念だが今日のメンバーでは俺のセンサーは反応しないようだ。
買うつもりのない日常品を物色しつつ気持ちを鎮め、いよいよ攻め入る。
色とりどりのパッケージ輝くカップ麺コーナー。
自らの色気を最大限アピールするこいつらの前で自制心を保つのは一筋縄ではない。
日清カップヌードル 味は無類だが値段がややネックか…
UFO 量味ともに文句はないが今は気分では…
!!!
どん兵衛緑のたぬきを手に、カゴを拝借し中にin…
導かれるようにおにぎりコーナーに向かい塩むすびとツナマヨを頂戴する。
約束された三位一体のコンビネーション、マリアージュ…!!
次なるステージはスイーツコーナー
しかし
「?¥&@?!」
先客がいた。それも2人の男女、どこかで聞いたことがある…たしかカップルという奴か…
どうしたものか?…引くか?、攻めるか?
長い戦いはまだ始まったばかりである
続かない(続くかも)
絶対童話じゃない。ジャンル教えてください