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Case1. A子とクソモラハラ野郎 その2

Case1. A子とクソモラハラ野郎 その1 の続きです。


運命(?)の出会いを果たしたA子とクソモラハラ野郎は喜怒哀楽全てをたった1ヶ月のうちに何度も経験し、やがて2人は永遠の愛で結ばれません。

Case1.その1ではモラ男の、とにかく短気で暴力的な部分をお話ししましたが、その2ではひどい妄想癖とメンヘラエピソードをお話しします。


ちなみに、A子はモラ男に「お前みたいなメンヘラクソビッチが俺に指図するんじゃねぇ!」と駅の改札口で叫ばれた事があるのは内緒です。経緯は記憶にございません。

 A子とモラ男が付き合って2ヶ月が過ぎた頃の話。


 小さな喧嘩が絶えない。とにかく絶えない。


 少しでもラインを溜めようものなら「こんな時間にどこの男と会っているんだ?」「何を説明されても信じられない。信じさせてくれないA子が悪い」「位置情報と写真くらい送れるよね?」と物凄い勢いでラインが送られてくる。


 女友達と一緒に新宿のカラオケにいるよ!と写真と位置情報を送っても、「本当に今日の写真かは分からないし位置情報も友達に送ってもらっただけでA子がそこにいる証明にはならない。そもそも俺をこんなに不安にさせておいて、どこのどいつかも分からないような女友達の写真一つで納得してもらおうとしてるA子のゴミクズさに苛々する。」とか言われてしまうのだ。


 A子はこれまで浮気や疑わしいことなど一切したことはないのに、まるでいつもA子が遊んでいるような言い方で責め立ててくる。

 後から振り返ると、モラ男の要求通りに写真と位置情報を送ったのに怒り出すなんてどう考えてもモラ男が変だし、そもそもそんな要求をしてくるモラ男ってとても変だ。いや、それ以前にA子を疑い過ぎだろ。怖い。


 それでもA子はバカな女だ。(こんなに怒ってくれるなんてよほど私のことが大好きなんだ。)なんて本気で思っていた。むしろ、喧嘩するほどに愛が深まっていくような気さえしていた。バカだな〜。


 ライン事件なら他にもある。


 ある日A子は残業した。その日、モラ男と会う約束も特にしてなかったので退勤するまでラインはチェックしなかった。

 1時間残業した後ラインをチェックすると大量のラインが来ていた。スタンプ連打と「A子が仕事終わっているのは分かってるんだぞ」「仕事終わったってラインも忘れるくらい俺のことなんてどうでも良いんだな」「どうせ仕事終わりならバレないと思って他の男と会っているんだろ」「仕事が終わったなら俺に会いにくることくらいできるだろ」などとにかく意味不明なラインが送られてきていた。


 ごめん!残業してて今仕事終わったよー!今から会う?とモラ男にラインしたらすぐに電話がかかってきた。


「・・・あんまり俺のこと見下してるとA子が立ち直れないくらいボコボコにするぞ。」


 ヒィエェ〜〜〜?!何が?!?!?!何の話?!?!?!

 怒ってるだろうな〜とは思っていたけど、立ち直れないくらいボコボコにとは?!怖過ぎだしそれもう警察案件?!


「どうせそろそろ俺が怒りだすと思ったからライン返してきたんだろ?」「俺に信じて欲しいなら、A子が本当に残業してたか証明しろ」「写真撮ったくらいで証明になると思うんじゃねぇ」


 A子が何か言おうとすると「お前が話すんじゃねぇ!お前みたいな馬鹿が俺に盾つく権利はねぇ!お前は黙ってろ!」と手がつけられないほどに激怒し、電話を切られてラインブロックされた。


 結局その日は一切連絡が取れなかったが、翌朝モラ男からラインが来た。


「A子が俺に言いたいことがあるなら、今晩俺の家で聞いてあげても良いけど。どうする?」


 冷静に考えたら全てがおかしいが、この時のA子は(モラ男から連絡くれるなんて嬉しい!きちんと謝って許してもらおう!)という何とも都合の良い解釈をして舞い上がった。

 ・・・俺に言いたいことがあるならって、頭おかしいのはモラ男だからな!テメーが謝れ!そして今晩って勝手にスケジュール立ててんじゃねぇ!そしてテメーが頭おかしいのになんでテメーの家まで行かなきゃならんのだ?!聞いてあげても良いじゃなくて、俺の気が収まらないから謝ってくれって言えよ?!てか細かい事はどうでも良いから、頼むから普通に生きてくれよ?!と、今なら思えるよな〜。恋って盲目ですね〜。


 そしてその晩、A子はモラ男の家まで謝りに行った。

 モラ男は沸点が低くキレやすいが、その後の気遣いや優しさはピカイチだ。


「A子の事が心配だったからラインしたのに、A子が適当な対応をしたから思わず怒っちゃって・・・。俺がこんなに感情的になるのは、A子が大好きだからだよ。だからA子もちゃんと俺が安心出来るような行動とって。」


 この言葉のどこにときめく要素があるのかよく分からないが当時のA子は物凄くときめいた。


(そこまで私の為に考えてくれたのに、私って最低な女だ。もっとモラ男が安心出来るように行動改めないと!)


 ツッコミどころが多過ぎてどこからツッコミを入れるか悩むが、世の中のモラハラ男にハマってしまう女性ってきっとこういう思考なんだろうな。


 2人の話合いの結果決まった事。


 ・仕事前後に必ずラインする。

 ・友人知人と会う時は、どういった経緯で出会った人と、何時待ち合わせでどこの店で食事してどこで買い物して、何時に解散して何時の電車に乗って何時に家に着いたかを必ずラインする。最低でも1時間に1回はラインをする。しなければ浮気してるとみなす。

 ・どんなに怒ってもラインブロックはしない。

 ・マップアプリで位置情報共有して、いつでも確認し合えるようにする。


 こんな決め事を作るなんてA子もモラ男も頭がおかしいが、A子にとっては2人だけの約束が出来た事が嬉しかったし、そんなに気にしてもらえるなんて愛されている証だとさえ思っていた。


 こうして、A子とモラ男の平穏な日々はスタート・・・しないのであった。

 事件はその3へ続く。

Case1. A子とクソモラハラ野郎 その2、ここまでお付き合いいただきありがとうございます。


ちなみに、今これを読んでくださってる方々は、モラハラってご存知でしょうか?

モラハラとは、モラル(道徳)ハラスメント。言動や態度などのモラルによって精神的に苦しめる行為です。

否定的な発言が多かったり、責め立てたり、虚勢を張る事があまりにも多かったり、一緒にいるとその最低さがよく分かりますが、モラハラする男性って表向きは物凄く良い男なパターンが多いみたいですね。

モラ男もまさにそうで、A子に向けての暴言も酷いけれど、道行く他人を見て「ああいうボーッと生きてるクズみてぇな奴が日本のGDPを下げてるんだ」など、とにかく人を蔑んだ発言ばかりしているのに、モラ男の職場や友人からの評価は高かったです。

こんなに良い男他にはいないよ!だったり、知り合いの中で一番出来た人間だ!だったり、とにかく人望厚くて驚きです。

自分の見せ方が上手いという部分では憧れの対象ですらあります。


それにしても、これを書く為にここ数日間ずっとモラ男のことを思い出していたら、バチクソに胸糞悪いですね〜。

モラ男は面白いというより、頭がおかしいだけの事件だったので書いてるこちらからしても疲れます。

書いてるだけで精神的苦痛を味わされていて、もしかしてコレがセルフモラハラ?!それとも時間差モラハラ?!ってな具合に思考がバグってきました。


モラハラモラハラ言い過ぎて飽きてきたので今後のスケジュールでも立てましょうか。


・自己啓発本大好き男

・超爆音クチャラー男

・死ぬほど家が汚い男〜ペットの糞だらけ部屋〜

・とにかく気持ち悪いヘアバンド男〜何の関係もない〜

・爆買いチャイニーズブス男

・何でも買うから一緒にいて男

・全身全霊でいく男(長編)


なお、タイトル全て仮となります。

クソモラハラ男と全身全霊でいく男は、一緒に過ごした時間がまぁまぁあるので長くなると思います。

普通の恋愛ってどうやってするんだっけ?


作者自己紹介

花おるカオルコ。飲み会大好き酒大好きなアラサー。趣味はお風呂とラノベとアニメとマッチングアプリでタイプな男をスクショする事。最近出会う男性に「俺ってチ●コでかいからさぁ〜!」と、何故かチ●コマウントを取られる事が悩み。「私も胸でかいからさぁ〜!」とか言っとけば良いんですかね?え、世の中キメェなマジで。

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