自分を現像する
カーテンを黒色にしたよ
暗幕みたいねと彼女は笑いながらいった
自分を現像する空間みたいでいいなとおもった
私は私に満足した
この部屋で一人現像する
昼夜とわず本を読み、おもいを書き綴り現像する
徐々に徐々に私がうかびあがっていく
色濃くなっていく
形創られていく
色が形をもって
物体として言葉で表せるものになった
現像したら現像するのはおしまい
ああ、なんて当たり前なことなのか?
感覚、言葉の感覚よ
それはきっと色なのね
私の表面
一瞬の何を吸収し、何を反射するのか
忘れたくない私
一瞬をとじこめる
一瞬の私をとじこめる
今日も一人
暗い部屋で私は私をとじこめる
四角い枠にとじこめる




