第十話「僕の熱いそれを法子さんは受け止めて・・・・・・」
法子さんが先に飛び出したことで敵は法子さんに集中的に火の玉を飛ばし攻撃しているが、法子さんはそれを難なく躱し続けている。 ちなみに僕の視界では昼間と同じなので翻るスカートの中身もバッチリである。
「今日は薄いピンクか・・・・・・」
僕は脳内フォルダに薄ピンクのそれを保存しつつ周囲の建物などを物陰に隠れながら注意深く観察しているとそこに一人、そいつは居た。
ここから真正面に見える高い屋根の倉庫の上にそいつは片膝を着きながらこちらを睨んでいた。
「法子さんっ! 目の前の倉庫の屋根!」
僕は燃えて爆ぜる炎に負けじと声を張り上げ伝えると、それを聞いた法子さんはすぐに跳躍。指示通りの屋根に着地して突然居場所がバレたそいつは狼狽えて数歩後ずさるが法子さんに剣を突きつけられて止まる。
「あなたが今の火の玉を操っている人よね? どうする? 降参するなら今すぐオブジェクトを捨てなさい。
もし続けるというのであれば今すぐあなたを殺すわ」
僕も後を追って少しでも近くにいって会話を聞こうとしたけれど法子さんみたいに大ジャンプできるわけでもないのでただ屋根に上って向かい合っている二人を眺めるくらいしか出来なかった。
そういえば相手を殺すのが手っ取り早いがオブジェクトを破棄させる事でも脱落とみなされるのを思い出し、法子さんが相手を殺さずに勝利する選択を相手によっては選んでいるのを今知ることが出来た。
だが、そこで相手の指がわずかに動いたのに気づいた僕は何か意味があるのだろうかと思っていたら背後で燃えている炎の灯りが変に揺らいでいるのに気づき振り返ると燃えているフォークリフトの炎が一斉に集まって一個の巨大な塊となって法子さんに向かって砲弾のように飛んでいく。
「法子さん後ろ!」
法子さんが避けたのか直撃なのか確認できずに着弾。 屋根の一部が吹き飛び僕の周囲にも焼けた破片が飛んでくるので思わず退避しながら倉庫全体を見ると火の玉を操っていたものと思われる焼け焦げた肉片が落ちているのを見つけ。そして倉庫の傍の自販機の陰から煤だらけになり服の一部が焼けて破れた状態で出てくる法子さんの姿があった。
「ねえ。お漏らし君。 あなた暗視能力だけじゃなくて視力そのものが良くなってる? そこから屋根の上のあいつの指の動きなんて普通は見抜けないわよ? 目に関する能力全部のせにでもなってるんじゃない? わからないけど」
そう言いながらこちらに近づいてくる法子さん。 だけど僕はその話の半分も頭に入っては居なかった。
そんな事より破けたブラウスからチラチラと見える法子さんの鎖骨、臍エトセトラエトセトラ。そんな僕の熱い視線を法子さんは受け止めて法子さんは口を開く。
「とりあえず報告しに電話するからあなたは休んでて」
と言ってスカートのポケットからスマホを取り出した法子さん。その一瞬、スカートも一部が破けており太ももが見えて僕はもう脳内フォルダが潤うことに歓喜するばかりである。
「あ、うん」
生返事をして法子さんの破けた場所から見えるチラリズムに夢中になりながら僕は迎えが来るのを待った。
堂くんは女体に興味深々な高校生。 暖かく見守ってあげてください。