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第一話 「エロ本と美少女とビー玉」

 本日最後の授業が終わり、帰り道の途中でよくエロ本が捨てられている事で有名な通学路の河川敷の下で日課のエロ本探しをしていた僕、朴井堂ぼくい どうは不思議な少女と出会った。彼女の名前はゼロというらしい。髪は長く、艶やかな黒髪。唇は桜色の小ぶり、女性らしさを引き立たせるような体にフィットするライダースーツを着込んでおり胸やらお尻やらに目が行ってしまうのは年頃の高校生男子にとっては仕方がないことなんだよ!と誰に言い訳するでもなく心の中で語りつつもそのスーツはまだ春というには早いこの時期にはとても温かそうに見えた。


その少女はその・・・・・すっぽんぽんのお姉さんのアレな状態になっている写真を顔色一つ変えずにガン見しており、出来ればそれを僕は回収して今晩のオカズの一品にしたいなぁ等と思いつつ少女の動向を見ていた。と、ゼロと名乗ったっきりエロ本に集中していた少女は僕の視線に今更気づいたようでこちらを向くと

「キミもこういう事したいの?」

少女ゼロは、小首を傾げエロ本を僕に差し出しながら聞いていた。

「そそそそんな事ないよ!? ま、まだ僕高校生だし・・・・・・早すぎるよ! ハハッ!」

僕はどもりながら否定した。

「キミ、それ嘘だよね? 目を見ればわかるよ?」

「なんなんだよ君、初対面の人に対してそれは失礼じゃないか!」

僕は顔が赤くなるのを感じながら精一杯声を荒げて抗議する。

 彼女は僕の精一杯の大声を特に気にした風もなく口を開く。

「冗談よ、ちょっとからかっただけだから気に障ったのなら謝るわ。そして唐突なのだけれど君・・・・・・魔法とかそういうの使ってみたくないかしら? もしその気があるのならこれをキミにあげるわ」

そう言って彼女は僕に手を差し出して来た、その手の中には無色透明なペットボトルのキャップくらいのビー玉が乗っていた。

「え? 魔法って何言ってるの・・・・・・ていうかこれただのビー玉なんじゃ」

僕の言葉にさきほどまで無表情だった彼女の綺麗な顔立ちにはっきりと眉間に皺が寄っているのが見えた。

「はっきり今ここで選びなさい、キミは力が欲しいの? 欲しくないの?」

そう言って僕の目の高さにそのビー玉を持ってきて声を棘のある物に変えたゼロと名乗る少女。

 その質問に彼女の威圧的で、だけど真剣なその声音と表情に僕も出来るだけ真剣に答えた。

「欲しい・・・・・・よ。それがどんな力か知らないけど無いよりはきっと良い・・・・・・事だと思う」

恐る恐る答えるとゼロは何処か満足げな顔で乱暴に僕の手を取ってビー玉を握らせるとすぐさま身を翻して駆け出して行ってしまった。

 数秒、その後ろ姿主に尻のラインを眺めたあと僕は手のひらに残されたビー玉を眺めたが、それよりもエロ本の方が大事なので貰ったビー玉はズボンのポケットにしまってさっきゼロが見ていた本の他にも良さげな物を3冊ほど確保した。

「よぉし、まずはどの子をおかずにしようかな!」

確保したエロ本を鞄に入れて家に帰ってからどれから楽しもうかとウキウキしながら自転車のペダルを漕いで駆け出す頃にはさきほど貰ったビー玉の事などすっぽ抜けていたのだった。




この出会いがまさか僕のこれからを左右する出来事になろうとはこの時の僕は思ってもいなかった。

ヘル・オンラインからかなり間が空きましたが、ちまちま書いては消してを繰り返してました。どうするかは全くみえてませんが久しぶりに投稿したくなったのでとりあえず一話だけ・・・・・・、

意見感想待ってます。

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