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俺が朝の立ち食い屋で騎士と出会った話

 俺は料理が苦手で、食事のほとんどをコンビニ弁当で済ませているような人間だが、仕事の日の朝食だけは駅の立ち食い食堂でとる。いつもの出勤時間より少し早めに出れば、席がないということはない。メニューも豊富で、そば、うどんといった麺類からおにぎりやシュウマイなど、手早く出せそうなものなら何でもある。

 店主を囲うような円形のテーブルに着き、食券を置いて待つこと五分ほどで頼んだものが並ぶ。大抵の人がそうであるように、俺は普段朝飯が来たら黙々と飯を食って、外に出る。だが、今日ばかりは隣の見知らぬ人に話しかけてしまった。なにせ西洋鎧をガチャガチャさせながらパスタを食ってる奴がいるのだ。

「それ、食いにくくない?」

「今日は寝坊してしまって」

 言いながら次に口に入れる塊をスプーンとフォークで作っている。

「一度脱いだら着るのも時間がかかる」

「そうか。でもその姿で電車も目立つだろう」

 戦場で鍛えられているのか、話しながらでも食べるスピードが早いので、つい話し込んでしまう。

「まさか。駐輪場に馬を繋いでいる」

 最後に口を拭いて立ちあがり、「失礼する」と足早に立ち去って行くのを見て、俺は独りごちた。

「騎士って大変なんだなあ」

小説お題めいかあhttps://shindanmaker.com/656318からのお題。朝、駅で騎士が登場するフォークを使った話。

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