表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/42

中村さんと朝倉くん①

「不思議なことがあるの」

 中村さんはいつもそう言って話し出す。彼女にとってこの世は不思議に満ちているらしい。

「ガチャポンってあるでしょう」

「駄菓子屋の隣なんかによくある」

「最近は家の近くの電気街にまとまったスペースができたの」

 そこでの不思議。「どうしたら目当てのものが出るの?」とは聞かない。中村さんは。

「ガチャポンを回すと二個目と三個目に必ず同じものが出るの。どうして?」

「それは単に確率の問題では」

「でも私、もう何種類もやってるわ。なのにこの法則は絶対崩れないの。二回目にいきなりだぶることはないし、二個目から三回連続だぶることもないの。正直な話、今日答えがでなければ、私の中では不思議でも何でもない、前提条件のルールになろうとしているくらいなの。確率の問題だとしたら私の周囲では何かしらの歪みがあることになるわ」

「あの機械が選別しているのかも」

「やっぱりそうか」

「ちなみに、その猫のストラップのやつかな」

 近頃、急速に中村さんのカバンを猫が侵略していた。何匹か同じ種類がいる。

「よければこれと代えてくれない」

 その中にはいない黒猫を差し出すと、中村さんは目を丸くした。

「なるほど。だから、だぶるのね」

今回の不思議お題。

「ガチャポンの二個目と三個目に必ず同じものが出るのなんで?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ