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夢で会う彼女

 僕と定子さんは眠るときに決めていることがある。それは藁人形と五寸釘を胸に置くことだ。

 オカルト好きが高じて、僕は割りと非日常的なことを試すことが多い。これもその一つで、お互いに藁人形と五寸釘を持って寝ることで、簡易的な幽体離脱をすることができ、離れた相手と会話することができるということだった。そのホームページでは睡眠学習への使用が推奨されていたが、僕はこれを試した初日、定子さんに出会ってしまった。

 眠りに落ちてふと気づくと壁も天井もない真っ白い空間にいる。立っているので、床はあるようだ。そこに彼女はいる。顔のほとんどを長い髪で覆われていて、白いワンピースを着ているので体の輪郭が分かりづらい。

 なぜか彼女と話しているときだけは他の人に感じるような圧迫間を感じない。的確な言葉が見つからないけれど、僕は彼女に恋をしているのだと思う。アナログなコミュニケーションしか持ち合わせていない僕らにとって、これが精一杯の勇気。もしかしたら次に眠りについたときには永遠に目覚めることがなくなるとしても、躊躇わない程度には。

 でもいつか、ちゃんと話してみたいと思いながら、僕は今日も藁人形と五寸釘を用意して眠りにつく。

【創作向け】100のお題から選んだーhttps://shindanmaker.com/196345からのお題。【38/睡眠学習】【27/五寸釘を用意して】【81/精一杯の勇気】。

お題ひねり出してみたhttps://shindanmaker.com/392860からのお題。『アナログなコミュニケーションしか持ち合わせていない僕ら』。

【腐向けR-18】単語お題ったーhttps://shindanmaker.com/a/209482からのお題。『無垢』。

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