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意地っ張りな太陽に不意打ち

 家庭科室の中を覗くと、やっぱり京太郎がいた。クラスメイトから姿が見えないと言われて探しに来たけど、大抵京太郎は家庭科室にいる。不良みたいな見た目をしているくせに裁縫とか家庭的なことが好きなやつなのだ。

「あんた何やってんのよ。もう先生の誕生会始めちゃうよ」

「うるせえよ。もうすぐ完成だ」

 声をかけると、しかめっ面で睨んできた。

 幼馴染の京太郎は昔から毒舌で口が悪い。放課後にクラスメイトで企画した担任の誕生会なんてものを欠席せずに準備して行こうとしているあたり、悪い奴ではないのだけれど。

「っていうかなんでケーキ作ってんの」

「誕生日といえばケーキ。王道だろ」

「ふうん」

 手近な椅子に座って、京太郎を眺める。ケーキはもう用意されている、とは言わない。こんなものを作るのならクラスメイトに言えばいいのに、必要なければ自分で食べればいいとでも思っているのだろう。

 他の人はみんな、月が太陽の光を受けて輝いていることを知らないのだ。

「ねえ、好きだって知ってた?」

「は? 知ってるよ。どんだけケーキ食べ放題に付き合わされたと思ってんだ」

「そうじゃなくてさ。私、あんたのこと好きなんだけど」

「それも知ってるよ。俺もだ、馬鹿」

3題で小説書くったーhttps://shindanmaker.com/194081からのお題。『王道』『毒舌』『ケーキ』。

お題ひねり出してみたhttps://shindanmaker.com/392860からのお題。『ねえ、好きだって知ってた?』。

色々小説お題ったー(単語)https://shindanmaker.com/263068からのお題。「太陽」「意地っ張り」「不意打ち」がテーマ。

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