一生のお願い
私はあなたに恩返しができたでしょうか。押しかけてきてしまいましたが、迷惑に感じられてはいなかったでしょうか。よかれと思い、やったことをあなたは本当に喜んでくれていたでしょうか。
きっかけはあなたが私を助けてくれたからですが、それがあなた以外だったなら私がこのような気持ちを抱くこともなかったと思います。
私がいつか来るだろう別れのことを話すたびにあなたは、離れてたって一緒だよ、と言ってくれましたけれど、その言葉を信じることはついに最後までできませんでした。これはその罰なのかもしれませんね。あなたが私の姿を見なければ、別れることなどなかったのに、私はあなたがいずれ誘惑に負けてしまうことを恐れていながら否定してはいなかった。
あのとき、なぜ私の姿を見てしまったの、とは言いません。時が巻き戻ればいいのに、とも言いません。あなたと出会わなければ、などと後悔は微塵もなく、この布の糸のごとく無数の未来の中からあなたと過ごせたこの時間が来たことにこの上ない価値を感じています。
もしも何でも叶えてくれる一生のお願いが本当に使えるのなら、今ここで。
どうかその布が朽ちて風にさらわれるまでは、私を忘れないでください。
3個の友情お題ったーhttps://shindanmaker.com/135668からのお題。『一生のお願い』・『離れてたって』・『恩返し』。




