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GLADIATOR  作者: 狩志生
第一章
8/10

第七話

「うぅ…ここは?」

おれは薄暗い洞窟の中にいた。何故おれがここにいるのかまったくわからなかった。


「お!目が覚めたかアヴェン!ここは山の中間地点の洞窟だよ」

レッズがおれの近くで火を起こしていた。おそらくレッズがとってきたと思われる魚が焼かれていた。


「おれは何故ここで寝てたんだ?」

おれがレッズに問う。


「は?何言ってんだよ、お前はオレを助けたんじゃないか。憶えてねーのかよ」

こっちが、は?って言いたいんだけどなぁ…えーっと思い出せよ、おれ。たしかレッズと森の中を歩いてたら、いきなり狼たちが襲いかかってきて、そんで……その後からのことが全然思い出せない。一体おれは何をしてたんだろう…するとレッズが話しかけてきた。


「お前が金色に光ったと思ったら、狼たちを一掃しちまうんだもん、一体どんなことをしたんだ?」

金色?一掃?何がなんだかまったくわからない。どうやらおれが思い出せないことと関係してるっぽいな。


「あのさレッズ、悪いんだけどさ、おれそん時のことが思い出せなくて…」

「へっ??」

レッズが驚いている。


「まぁでも確かにそうかもな」

「はぁ?どーいうことだ?」

「だってあの時のアヴェン、なんかアヴェンじゃない感じだったから…」

おれの頭は爆発しそうだった。おれがおれじゃない?考えただけでさらに頭が爆発しそうだった。


「一体どーいうこと?」

「なんか冷たくて殺気立ってる感じだった」

ますますわかんなくなってきた。


「まぁ今日は頭のすみに置いとけよ、明日からまた頂上に行くからな」

「そーだな…この山を下りたらレガロさんに聞いてみよう」

そう言ってると香ばしい匂いがただよってきた。


「お、焼けたな!さぁ食うかな」

レッズが焼いていた魚をとった。


「ほら、レッズ食えよ」

レッズがおれにこんがり焼けた魚を渡してくれた。おれは魚に食らいつき、まだ焼いてある魚にも食らいついた。


「そーガツガツすんなよ」

レッズが笑いながら言う。おれは魚二匹をたいらげてちょっと満足感に浸っていた。


「じゃあオレはもう寝るからな」

「おぅ、おやすみ」

そう言ってレッズは眠りについた。おれは焚き火に木を足して、寝床についた。




次の日の朝、おれたちは頂上を目指してまた歩き始めた。




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