第五話
「待てよ、親父」
レッズがレガロさんに向かってそう言った。
「あぁん?なんだよ?俺のことか?」
「てめー以外に誰がいるんだよ」
レッズから殺気が出ている…
「ったく、何だってんだよぉ」
「うるせぇ…」
そう言ったと同時にレッズは攻撃態勢に入った。
「なんだ?俺を殺そうとしてんのか?やめとけ、ケガするだけだぞ」
「寝言は寝て言え、クソ親父ッ!!!」
レッズが殴りかかる。
しかしレガロはいとも簡単にかわし、レッズの腹に蹴りをいれる。
「グハッ!!!!」
レッズが10mほど吹っ飛ぶが体勢を立て直し、今度は飛び蹴りを繰り出すもまたかわされ、足をつかまれる。
「ったく、めんどくせぇやつだな」
レガロはそのままレッズを地面に叩きつける。
「クッ…まだだぁ!!!」
するとレッズの体がみるみる変わっていき、頭には尖った耳が、歯と爪は鋭く、尻尾が生えていて、まるで獣のようだった。
「なるほど…獣化か…まぁ獣人と人間のハーフだからか当たり前か」
「オレはお前をゆるさねぇ…てめぇのせいでおふくろは死んだんだよ!!!!」
「ったく、てめーはなんも分かってねぇな。われはだなぁ…」
「言い訳は地獄で言えやぁ!!!!!」
またレッズが殴りかかるも片手で受け止められた。確実にさっきよりも速さも力も違うのにレガロは涼しい顔でいる。
「ちっとはこっちの話を聞けや」
「黙れ…!!!」
「聞かねぇっていうなら痛い目にあうぜ」
するとレガロも同じく獣の体に変わっていった。だがその姿は獣というより化け物に近かった。
「な、なんだよアレ…?!」
おれはその後は驚きのあまりに声が出なかった。
「はあぁぁぁぁぁ《獅子炎華》!!!!」
レガロは口から炎を吐いてレッズを焼き尽くした。
「うわあぁぁぁぁぁッ!!!!!」
レッズは重度の火傷を負うも殴りかかる。しかしレッズの体が元に戻っていき、意識を失った。
「じゃあな、クソガキ」
レガロは元の体に戻り、去って行った。
おれはすぐにレッズのもとに向かった。
レッズの体はボロボロであらゆる箇所にキズがあり、骨も何本か折れていた。
「レッズッ!!!!しっかりしろ!!今病院につれていってやるからな!」
おれはレッズをおぶり病院へと走った。
病院につくとすぐに手当てをしてもらい、なんとかレッズは助かった。
レッズの意識が戻ったのは次の日の朝だった。おれはユーナと一緒にお見舞いにいった。
「レッズ…大丈夫?」
ユーナが心配している。
「あぁなんとかな…」
「レッズ…」
「あーぁ、今のオレってすっげーダセぇな。自分からケンカ吹っかけといてこのザマだ…みんなには心配かけたりいろいろと迷惑だしよぉ…おまけに試験の前なのにこんな大怪我するしよぉ」
「甘ったれたこといってんじゃねーよ」
「!!!!!!!!!」
そこにはレガロの姿があった。
「ったく、そんなに悔しかったら俺をより強くなるために努力してみろよ。」
「クソ親父てめぇ!!!!!!」
やばいまた親子喧嘩がはじまる!!
そう思っていたおれだったが…
「まぁ今回はお前のことを少しは認めてやるよ。這い上がって来いよ」
そういってなにやら薬のようなものをレッズに投げた。
「なんだよ、コレ」
「そいつは万能薬だ。飲めば数秒で身体のケガや病気が治るぜ。それ飲んでさっさと特訓始めるっぞ」
「っち、わかったよ。さっさと特訓して、てめーを追い越してやんよ」
ゴックン…
「火傷が治ってる!!骨も何か前より丈夫な気がするぞ!!!」
その時のレッズはなんだか嬉しそうだった。
「よしアヴェン、レッズ行くぞ」
「っち、しゃあねーな」
「よっしゃぁー行くぞー!!!!!!」
こうしておれたちの特訓の日々が始まるのであった…
久しぶりの投稿です!
今回はどうでしたか?
というよりも今回も能力を
覚えませんでしたね…(^^;;
まぁあと2〜3回くらいしたら出るかな?
次からは特訓編になるのでお楽しみに(*^^*)