召喚された途端捨てられました
不定期投稿ですけどよろしくお願いします
俺の名前は大野介28歳、ただのサラリーマンだ。昨日まではな。
昨日俺はパワハラカス上司に辞表を叩きつけてやったため現在絶賛無職だ。
だが流石にこのまま無職というわけにもいかないから今からハロワに行くところだ。
アパートの玄関扉を開けて一歩踏み出すといきなり右足が浮遊感に襲われ次の瞬間は落下していた。
「うわああああああっ!!」
いきなり落下したことに絶叫していると浮遊感がなくなってきた。
辺りを見ると現実のものとは思えない青と紫の間みたいな光が渦巻く空間にいる。
「なんだこれ、、、」
そして手足の感覚がないことに気付く。
見ると俺の手足は分解されていた。
「あ、これ俺死んだやつかな」そう思った途端意識が暗転した。
目を覚ますとそこにはなんか偉そうに玉座に座っているジジイと、俺のことを囲っるローブを着た怪しい集団に巻き込まれた。
玉座に座るジジイ、怪しげなローブを被った集団、そして足元を見ると魔法陣。
ラノベを読みまくっていた俺は俺が召喚されたことに気付いた。
「えと、、、ここどこですか?」
日本語で喋っていたことに今気付いたが玉座のジジイが発した言葉は初めて聞く言語
すんなりと理解できた。
「今そんなことはどうでも良い!さっさとスキルの鑑定を始めるのじゃ!」
「ハア!?そんなこと!?いきなり知らない世界に連れてこられたこっちの身にもなれよ!!」
憤慨する俺をよそにスキル鑑定が始まった。
「そうじゃったな。余の名はロイル・グランソード。大国グランソードの偉大なる15
代目の王じや。」
「へえ、で、なんで俺はここにいるの?」
「その理由は簡単じゃ。隣の国クインテルスが攻め込んできそうなんじゃよ。で、現存の防衛戦力じゃ足りないから貴様を呼んだわけじゃ。」
「なるほど、、、え、俺もといた世界に帰れんの?」
その時ローブ集団の中でも一際偉そう奴が割り込んできた。
「スキルの鑑定が終わりました!スキルは、え~、、、《振動発生》と《火炎》です、、、」
ローブメンの語尾が小さくなっていったことから俺はハズレスキルを引かされたことを察する。
「うん、ゴミじゃ、どっか行け。」
「は?」
流石に理不尽すぎる。パワハラ元上司でももうちょっとマシだったぞ?
「いやいやいや、いきなり呼び出してそれ?」
「うむ。ゴミは不要じゃ。」
この手のやつは何を言っても無駄であることを四年ほどしかない社会人経験から学んでいる。
「わかりました。ではこの世界で生活していくためにも最低限の身元の保障と金銭を恵んではくれませんか?」
「チッ、図々しい奴じゃ。金銭は最低限恵んでやるからさっさと余の前から去れ。身元の保障ならギルドで十分じゃ。まあお前みたいなスキルじゃギルドに入っても即死じゃろうな!ハハハハハハハ!!」
「わかりました。ではここから去るので金銭をお恵みください。」
「ふんっ。ほれ3万マイネじゃ。それだけあれば安い宿で1ヶ月間過ごしてギルドで金も稼げるであろうよ。」
「お気遣い感謝します。」
そして衛兵に案内されて王城と思しき場所から出た。
、、、はあああああああああああああああああああああああ!?
待て待て待て、一旦落ち着こう。
ここはおそらく剣と魔法の世界なんだろう。そして俺は現在家無しニート、、、現世より悪化してるじゃん。
まあいい一旦ギルドに登録するか、、、ん?周りを見て気付く。現世より視点が高い気がする。
街を歩いているとショーウインドウが目に付いたので見てみると、目測でも身長が180センチ近いイケメンになっている。そしてそれだけではない、なんか現世より気持ち体が引き締まってるし何より髪が青っぽくなっているのだ。
「召喚の時に体が再構築されたのか?」思い返せば手足が分解されてた気がする。多分あの時だろう。
そのまま大通りを歩いていると冒険者らしき人たちが頻繁に出入りする建物を見つけた。
なになに?ギルドグランソード王国本部、、、あこれ言語能力は召喚時にデフォルトでつくのかな?召喚ヤバすぎだろ。
気にしても家無しニートなのは進まないからとりあえず建物内に入る。
なるほど、、、ある程度分けられているのか。
壁には依頼が貼られているであろう掲示板、その隣のカウンターは依頼の受付だろう。
入り口の近くのカウンターはおそらく依頼達成の報告をして、報酬を受け取る場所かな?
俺は近くにいたでかい、おそらくタワーシールドを背負っている男性に声をかけた「すみませ~ん。あの、新人冒険者の登録ってどこですればいいですか?」「お?なんだ兄ちゃん、新人受付ならあそこの奥のカウンターだぜ?というか武器は、こなんだい?」
おお、かなり陽気な人だ「実は異世界から召喚されまして、、、」
「ああ~なるほどね、またあの国王やらかしたのか。」
「また?」
すると大柄なヒゲのおっちゃんが会話に割り込んできた。
「おうグリム、このあんちゃん誰だ?」
「新人だってよエスカ、あの国王に召喚されたんだと。」
なるほどタワーシールドの人がグリム、髭のおっちゃんの方がエスカか。
ん?待てよ?
これ俗に言う初心者潰し?
「ま~た勝手に召喚して勝手に捨てがったかあの国王。すまねえ兄ちゃん、先にギルド登録しといてくれねえか?俺たちゃここにいるし。色々この世界に教えてやるよ」
「は、はい。」
よくわからんが多分良い人なんだろう。
そういうことにして俺はカウンターに向かった
「新規のご登録ですね。」
「はい。」
「ではお名前とご年齢をお書きください。」
そう言って紙とペンを渡されたんだが。え?名前?う~ん、、、適当に書いとくか!
え~と【エンペ・ヴィオレア】と。
年齢は、、、体感的に18歳でいいや。
「書けました。」
「ではこちらがギルドカードになります。」
「ありがとうございます。」
そしてその後三十分ほどギルドについての説明を受けた。
要約すると
・ギルドに国境は関係なく、国を超える際もギルドカードを照会するだけで通行税が四分の三になる
・ランクは下から F・E・D・C・B・A・S とありこれは個人でもパーティー
でも同じ
・F~Dランクまではクエストをこなした数で昇格できるがCランク以降は昇級試験を受けなければならない
・掲示板の横にあるのはギルドランキングと言って依頼の難易度に応じてランキングポイントがあり、月ごとにの結果に応じてギルドポイントの累計で順位が決まる。ランキングはソロとパーティーは別でさらにランクごとに分かれている。各ランクの上位入賞者には賞金が贈られる。
とのことだ。
俺は推薦もクソもない駆け出しなのでFランクからのスタートだ。
そしてさっきエスカさんとグリムさんが話してたところに行くと2人の他にもう1人女性がいた。
するとエスカさんに声をかけられた。
「お、噂をすればだな。」
「誰この人。」
「さっきオレに声かけてきた新人だぜ。名前はえ~と、、、」
そういえば自己紹介がまだでしたね。エンペ・ヴィオレアです。」
「良い名前じゃねえか。オレはグリム。ジョブはタンクのCランクだ。よろしくな!」「レインよ。ジョブは魔術師でBランク」なるほど、物静かな人だな。あの2人とは正反対だ。
「んで俺がエスカ。Cランクパーティー『エネ・ブリガド』のリーダーやってる。メンバーはこの2人だ。ジョブは拳士でCランクだ。いきなりこっちの世界に来て大変だろうから色々面倒見てやるよ!」
豪快で頼り甲斐のある兄貴って感じだな。
「それで、エンペ君だっけ?君のジョブは?」
いきなりレインさんから質問がきたが生憎俺は戦闘技術なんてないからジョブもないんだ。
「元いた世界では戦闘とは無縁の生活だったんで、ジョブもクソもありません。」
「なら俺が教えてやるよ!しばらくは暇だしその間にみっちり鍛え上げてやるよ!」
「なら私もある程度の魔法は教えれるよ。」
「オレ教えんの苦手だからパス~」
CランクとBランクに教えてもらえるならそこそこ強くなれるだろう。
そこから3ヶ月間、クエストと修行漬けの日々が始まることを当時の俺は知るよしもなかった。




