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Scene4:陽のあたる跡 ――「革命にならない革命」

朝。

 洞窟の外では、光がしずかに滲んでいた。

 夜の湿り気をまだわずかに残した空気が、

 やわらかく揺らぎながら差し込んでくる。


 ピュレが通った跡は、

 地面に細い線となって残っていた。

 それは乾ききらず、淡い水膜のように光を抱いている。

 朝日を受けるたび、そこだけが虹のようにきらめいた。


 リム=ブルーがその前に立ち、

 外の空へと目を向ける。

 外気が流れ込み、洞窟の奥で小さな波紋を起こした。

 いつものぬめりに、

 ほんの少しだけ違う風の匂いが混ざる。


「……世界は、もう少し湿って見える。」


 リム=ブルーがそう呟いたとき、

 誰も答えなかった。

 ただ、スラ・グレイがゆっくりと体を傾け、

 外の光を受けるように身を動かした。


 その体表に、微かな反射が生まれる。

 乾いた灰の中に、

 ほんの一瞬だけ、色が差した。


 それは“変わる”でも“戻る”でもない、

 ただ、世界の境界が少し柔らかくなったというだけのこと。


 けれど、そのわずかな揺らぎこそが――

 彼らの長い夜に訪れた、

 革命にならない革命の証だった。

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